Cathedral. Rostov-on-Don.
(写真=Thinkstock/Getty Images)

2月20日、ギリシャの債務問題で欧州の金融市場が大きな動きを見せていた間隙をぬって、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスがロシアのソブリン格付けを「Baa3」から投機的レベルとなる「Ba1」に引き下げた。これでロシア国債をジャンク級に引き下げたのはスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続いて2社目となる。ジャンク級への引き下げは初めてではないものの、市場へは一定のインパクトを与えることとなった。

これを受けてドル建てのロシア国債価格が下落したほか、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のコストが急上昇、ルーブルは3%急落したため、今後ロシアからの資金流出が加速する恐れがある。さらにバークレイズがロシア格下げを受けてロシア債券の購入から撤退するとの動きをロイターが報じている。またウォール・ストリート・ジャーナルは「一段とその経済状況がリセッションに向けて進んでいる」と指摘している。


資金調達がより一層難しい状況に

ムーディーズによれば、ロシアの外貨準備高は依然として高い状態が続いてはいるものの、民間セクターに対する流動性を与えることが必要となってきており、短期的な見通しではこうした格下げも影響して諸外国からの資金調達の制限にロシア経済はもっとも苦しむことになると指摘している。


2015年末に迫る対外債務償還期限

ロシア中央銀行のデータによれば、ロシアの銀行と民間企業は2015年末までに対外債務1340億ドル(約16兆円)の償還を迫られており、ロシアのウリュカエフ経済発展相は企業債務のリファイナンス実施の現実的な試算額として約900億ドルが必要であるとしている。原油価格の動向もこうした状況に大きな影響を与えるとみられ、今後ウクライナ情勢の沈静化に伴って、この償還をどのように乗り切っていくかが大きなポイントとなりそうだ。