本記事は、飯田 剛弘氏の著書『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』(明日香出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
(画像=Nirusmee/stock.adobe.com.jpeg)

「To Doリストで管理」という思い込みを捨てる

あなたのやるべきことを一覧にした「To Doリスト」は、「やりたいけど、やれていないリスト」になっていませんか?
To Doリストは、やるべきことが一目で確認できる便利なリストです。しかし、To Doリストにあるタスクがすべてなくなることはないと諦めている人は多いです。
To Do管理サービスサイト「idonethis.com」によると、「To Doリストにある項目の41%は永遠に終わらない」そうです。

では、なぜTo Doリストを使っても、タスクが終わらないのでしょうか?
その主な理由は、To Doリストの特徴、特に予定を立てる観点で見たときのデメリットを考慮していないからです。

▼ To Doリストが教えてくれない予定
① いつからはじめるべきか
② どれくらい時間がかかるか
③ いつまでに終えるべきか

また、To Doリストには、2、3分で終わるような簡単なタスクや1時間以上かかるタスクが混在しています。そのため、「次に何をすべきか」をその都度考えてしまうのです。

▼ To Doリストに依存すると、ついついやってしまうこと
① すぐに片づくタスクに取りかかってしまう
② 重要なタスクより、直接、頼まれたばかりのタスクに着手してしまう
③ なくならないタスクの多さを見て、やる気がなくなったり、ストレスを感じてしまう

To Doリストを使うと、優先度の高い仕事を後回しにしてしまうリスクがあります。スケジュールされていない仕事は終わりません。

つまり、「何をいつやるか」を決めておけば、優先度の高い仕事はどんどん終わっていくのです。

やるべきことはすべて予定表やカレンダーに入れましょう。
作業を洗い出す上で、To Doリストを作ること自体は悪いことではありません。ただし、問題は「いつはじめ、いつ終わる」のか具体的な計画がないことです。
予定表に書かないと、To Doリストに書かれた作業をやらなければならない時間帯なのに、空いている時間と錯覚し、自ら別の予定を入れたり、他の人に予定を入れられたりすることがあります。その結果、To Doリストに載っている「やるべきこと」をやる時間が確保できなくなり、残業したり、締め切りに遅れたりするのです。

「探しもの」をする時間はムダ

「あの書類、どこにしまったかな」
「前回の打ち合わせでメモしたの、どこにいったかな」
「あのファイル、どこに保存したかな」
このように、私たちは1日に何回も「探しもの」をしています。
仮に1時間に数回、資料やデータを探し、1回探すのに30秒かかるとすると、1週間で約1時間も探しものに時間を使ったことになります。何も付加価値を生まないムダな行為に1時間も浪費しているのです。
物理的に離れた所に資料を取りに行ったり、ソフトウェアを起動させてから情報を見るまでの時間を想像すれば、さらに時間を費やしていることがわかります。

この探す行動は、自分が思っているよりも多いです。
その理由は、作業をするのに必要な資料や情報がバラバラに保管・管理されているからです。また、どこに何があるかも把握していないからです。
例えば、

  • 仕事の資料やフォルダをどこの棚や引き出しにしまったか覚えていない
  • デスクの上や引き出しの中がごちゃごちゃしていて必要な書類やメモが見つからない
  • パソコンに保存したファイルや特定のメールがなかなか見つからない

などです。限られた時間の中で成果を出さなければいけないのに、資料やデータを探すためだけに相当の時間と労力をムダにしています。
ムダな探しものを減らすため、ものや情報はできるだけまとめて保管し、探す行為を減らすことが重要です。また、検索自体に時間をかけないような工夫やスキルアップが必要です

「仕事の時間割」を作れば集中力も高まる

仕事の邪魔をされない日はありますか?
オフィスは、あなたの集中を妨げるもので溢れています。
突然の電話、上司からの呼び出し、後輩からの質問や相談、ミーティング、アポなしの来客、周りの笑い声や話し声、新着メールやメッセージの通知など、仕事の邪魔をする外的要因は多いです。これに加え、ほんの息抜きのつもりのラインやインスタグラムなどのSNSやネット検索で、自分が集中していた仕事から簡単に脱線してしまいます。
また、愚痴やため息を頻繁につく人が周りにいれば、負のオーラが伝染し、不快を覚え、イライラし、やる気をそがれます。
このような職場環境に慣れてしまうと、周りの人の集中を妨げている意識が弱くなり、自分自身も知らず知らずのうちに、周りの人に迷惑をかけてしまうこともあります。
伝染病かのように感染し、連鎖的に邪魔する人、邪魔される人数が増えていきます。
この現実を踏まえ、仕事に集中できる仕組みや環境を具体的に作っていくことが重要です。

自分のリズムで仕事に集中できる環境や仕組みを作ることにこだわることは、成果を出す上で非常に重要です。
そのためには、まず何に邪魔されているのかをリスト化して、見える化しましょう。次に、それぞれどれくらいの頻度で仕事を中断しているのかを考えましょう。そして、やっていることから脱線し、元の仕事に戻るまでに時間がかかる事柄を確認しましょう。
これらの事実を認識することで、具体的な対策を考えやすくなります。
簡単にできることとして、メールやメッセージの通知のポップアップ機能をオフにする、会議室などの邪魔されない場所に移動して仕事をする、あるいは会社がOKであれば、リモートワークをするなどの方法があります。
さらに実践的な手段としては、仕事の時間割を作ること、つまりスケジュールを組むことです。
スケジュールを組むことで、自分のリズムで「やるべき仕事」に集中できます。

あなたの仕事を中断させる要因は何ですか?
明日以降にでも話し合えばいいミーティングに突然参加させられたり、相手だけの都合で話しかけられたり、優先度の低い案件について急遽時間を割いたりしていませんか?
予定を自分から立てていくことで、このような突発的な用件による仕事の中断を減らすことができます。
単純に「ノー」と断るわけではありません。
例えば、「優先度の高い〇〇の仕事を今日の午後3時までに終わらせなければいけないので、それ以降なら大丈夫です」と自分の都合のいい時間帯を提案するのです。
自分の予定を共有し、空いている時間を周りの人に知ってもらうことで他からのジャマが減ります。

提案しにくい職場であれば、普段からまとまった空き時間を予定しておくとスケジュール調整がしやすくなります。この時間帯は休憩時間というわけではなく、自由に仕事内容を選べることにしておけば、ミーティングに参加したり、できなかった仕事をやったりと、柔軟に対応することができます。

大事なことは、相手から言われて反応するのではなく、自ら予定をコントロールすることです。
そうすることで、集中力が増し、仕事の効率や生産性を上げることができます。頭の切り替えを減らし、ムダや疲労感も減らせます。
効果が体感できれば、さらに時間を有効に利用するために自分のスケジュールをコントロールしたいという気持ちになり、好循環が生まれます。

仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!
飯田 剛弘(いいだ・よしひろ)
ビジネスファイターズ合同会社CEO
一般社団法人中小企業AI活用協会代表理事
一般社団法人ライフウィズスポーツ協会理事

愛知県生まれ。南オレゴン州立大学卒業後、インサイトテクノロジー入社。インド企業とのソフトウェア共同開発プロジェクトに従事。その傍ら、プロジェクトマネジメント協会(PMI)の標準本を出版翻訳。
マーケティング担当になってからは、データベース監査市場でシェア1位獲得に貢献(ミック経済研究所)。外資系企業のFAROでは、日本、韓国、東南アジア、オセアニアのマーケティング責任者を務める。ビジネスファイターズ合同会社を設立。
現在は、マーケティングやAI活用のコンサルティングやアドバイザー、講演研修を行いながら、公的機関や民間企業や団体で、プロジェクトマネジメントやスケジュール管理の研修など、人材教育にも力を入れている。また、中小企業AI活用協会の代表理事として、AIの普及にも尽力し、中小機構やあいち産業振興機構などの公的機関で経営相談も行う。
著書に『PMBOK対応童話でわかるプロジェクトマネジメント』(秀和システム)など7冊ある。

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