基調講演で14億人のアプリユーザーがいて、500億件のコンテンツが共有されたと説明したFacebook のマーク・ザッカーバーグ。3月25日に同社の全体開発者会議「F8」がサンフランシスコで開催された。

この会議は年に1回開催されるFacebookの開発者のためのものだが、ここで発表される内容で、今後のサービスやアプリの方向性が見えてくる。今年の大きい変化は、同社のメッセンジャーアプリのプラットフォームを公開するということだった。

この変化は、明らかに同社のライバルである日本のLINEや中国のWeChat(中国名・微信)に対する対抗手段だ。LINEやWeChatは既にメッセージプラットフォームを公開して画像や動画をフレキシブルに使えるようにしており、特に5億人のユーザーが加入しているWeChatは、電子商取引もでき若者の間で大変な人気となっている。

他の大きい変化は、動画を直接Facebookのサイト上にアップロードすることができるようになったことだ。これも明らかにグーグル のYouTubeを意識したもの。従来ユーザーは、YouTubeのリンクをFacebook上に張っていたが、今後は直接Facebook上にアップロードすることができる。Facebook上では既に1日30億個の動画がリンクされているが、直接アップロードにより飛躍的に動画のアップロードが増えると予測している。

この他にも、モバイル広告ネットワークの「LiveRail」(14年に同社が買収)、IoT(Internet of Things=様々な機器やデバイスが相互に情報をやりとりできる)用のSDK公開などが注目を浴びた。

今までSNS分野で世界を引っ張ってきたFacebookだが、今回の変化を見るとGoogle、LINE、WeChatなどの躍進により競合が激化していることが見て取れる。21世紀をリードするサービスはいったいどこになるか、興味が尽きない。(ZUU online 編集部)

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