依然として堅調な展開が続いている株式市場ですが、決算発表が本格化する週末ということで利益確定売りも嵩んでくるかどうかという感じです。昨日までの相場を見ていても年金や日銀の買いが期待されることや追加緩和期待から売り難さも見られます。買い安心感が強いことが懸念材料と言う感じです。

20,000円を超えて大きく上昇しているのですが、しっかりと儲かっているという声が少ないような気がします。証券会社の収益を見てもそれほど大きく伸びているということでもないようですし、兜町自体の盛り上がりも今ひとつと言う感じです。ここからゴールデンウィークをしっかりと楽しんで、そのあと株式市場が盛り上がれば良いと思います。

本日の日本市場は米国株は堅調でしたが為替が円高気味(ユーロは円安ですが)となったことや急騰した後の週末、ゴールデンウィーク前の週末、ということで手仕舞い売りに押されそうです。目先の需給次第ということで不安定な相場となって右往左往することになるか、強弱感が対立、目先筋の手仕舞い売りを年金買いなどでこなし、全く動きがなくなるのではないかと思います。引き続き追加緩和期待などもあって売り切れないのでしょうが、いったん利益を確保しておこうという向きも多くなりそうです。

20,000円に乗せてから20,000円台固めと言う感じです。一気に心理的な節目となりそうな20,500円水準を目指すということでもなく、「20,000円は割らない」と言うことを確認するようなことなのでしょう。日銀の金融政策決定会合までは売るに売れず、買うに買えず、20,000円台固めとなるように値持ちは良いが上値の重い展開となりそうです。


本日の投資戦略

いっこうに押し目らしい押し目もなく堅調な相場展開が続いています。何でも買っておけば儲かるということでもないのでしょうし、ここからさらに買われる銘柄となると慎重にならざるを得ないということになりそうです。過度な悲観は禁物ですが、過度な楽観も注意が必要ということでしょう。

出遅れ銘柄を物色する動きも一巡となりそうです。追加緩和期待で先走って買われた感もあり、今度は追加緩和がなかったら、ということを考えそうです。上値の重さが確認されると今度は日経平均の20,000円台固めが出来るかどうかということになって来そうです。

清水 洋介（しみず ようすけ）
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 <現・ アルゴナビス > 、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メルマガ購読は こちら

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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