■材料重視で絞るなら日清オイリオG
一方後者、材料含みの食品株としては日清オイリオグループ <2602> をウオッチしておきたい。
同社は「介護食」分野にも力を注いでいる。20年余りの実績を積んでいる。人気商品は「トロミアップ」シリーズ。介護を必要な人達には、スムーズな食事による栄養補給が不可欠。が例えば飲みこむ力が劣化すると、きざみ食でも補給が容易でなくなるといった事態が生じる。
トロミアップはそうした状況に効果を持つ「食」。水などによくかき混ぜと、溶解後30秒から2分で“とろみ"が出来上がり「食べ物と併用することで喉元の通りを容易にする」という食。
この他にも同社は介護食を幾多、注研究所(神奈川県横須賀市)で開発し提供している。その中の一つに「日清MCTオイル」がある。この商品はMCT(中鎖脂肪酸油)100%使用の食用油。タンパク質・カリウム・塩分・カルシウム等は一切含まれておらず「病に対する気配り」を施している(一例をあげれば腎臓を病んでいる患者にタンパク質や塩分は難敵)。
そんなMCTに「アルツハイマー病に効果が認められる」とする論が急浮上したのである。米国の医学博士、メアリー・T・ニューポート氏が提唱した。
その著書の日本語版『アルツハイマー病が劇的に改善した!』を監修した順天堂大学大学院医学研究科の加齢制御医学講座教授の白澤卓二氏は、ニューポート氏の論を「アルツハイマー病は、脳の細胞がエネルギー不足で休眠している状態。MCTを補給することで脳の細胞が目覚める」と咀嚼し、同調の意を示しているのである。
こうした事由がより広範に知られることになった時、日清オイリオG株にどんな事態が起こるだろうか!?
