漏らした本音?

実質実効為替レートが61か国中最下位。本来すべきではない為替(円安)への言及は、こうした現状は本意ではないとの「本音」が顔をのぞかせてしまった結果かもしれない。

「宗旨替え」と受け取られるなど、過度な円安を望んでないとの本音が垣間見えたことは、日銀として果たしてプラスだったのかどうか。

そこに何も言い間違えはないが、そもそも日銀が進めている金融緩和政策は、インフレ期待を高め、為替を円安に誘導する政策でもある。度重なる釈明に追われたことが示すように、異次元緩和との整合性がとれていない印象を与えたのは否めない。

また米大統領選に向けたドル高是正への下準備かなど、様々に疑心暗鬼を生じさせ、結果的に、ドル円で125円前後に天井が形成された感がある一方で、追加緩和観測が遠のくなど、市場との対話に混乱を生じさせ、困難さを増した面があった。

いずれにせよ、物価目標達成に向けて、今後日銀がどのような舵取りを行うかで、その真意ははかられるだろう。黒田総裁の手腕に注目が集まっている。(ZUU online 編集部)

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