財政再建策への賛否を問うギリシャの国民投票について、 6日(日本時間午前7時)ギリシャ内務省が発表した中間集計によると、反対が61%、賛成が39%となり反対派の勝利が確実となり、反対派のギリシャ・チプラス首相は「歴史的なページを開いた」とし勝利を宣言。チプラス首相は、結果を受けてEU側と再交渉をする意向だ。

チプラス首相はギリシャ国民が「欧州の団結と民主主義」に投票したとしており、「明日よりギリシャは交渉のテーブルにつく。我々の最優先事項はギリシャの経済安定を取り戻すことだ」とコメントした。

一方で、「反対」については債権者との対話を拒否するものだという見方もあり、交渉は難航する模様だ。

英BBCによるとユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)によると、「この結果はギリシャの将来にとってとても残念な結果」とコメント。

また、ドイツのシグマ―副首相は独ターゲスシュピーゲル紙に対して、再交渉については「想像が難しい」とコメント、チプラス政権が「苦難と絶望への道に向かっている」とコメントした。

結果を受け、EU大統領のトゥスク氏は、7日にユーロ圏首脳会議を開くことを発表。同会議で妥協点を探ることになりそうだ。

投資情報を提供するアルゴナビスの清水洋介氏は、「ギリシャ国民には危機感がないのか、やはり、"ユーロに参加している理由"がドイツなどに"助けてもらうため"と言うことになりそうです。あるいはユーロ離脱をしてドラクマを復活、"ドラクマ安メリット"を享受するということを考えているのかもしれません。」

「"ドラクマ安"であれば、現在の"円安"での訪日外国人増、"インバウンド景気"のような日本と同じように景気が回復するという読みなのかもしれません」とコメント。

また、日本市場への影響については「直接的な影響はない」とし、「資金の逃避先として日本市場に資金が流入する可能性もある。債券市場であれば金利安に、株式市場であれば株高になる」とした。

悪影響があるとすれば、「ユーロ離脱となると、ギリシャの「中露接近」であれば、一気に恐慌的に売られる場面もある」と、欧米市場の混乱に対しての懸念を表明した。

【関連記事】
【週間株式展望】ギリシャ問題が落ち着けば週初はリスクオンへ
日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
日経新聞・四季報などがネット上で全て閲覧可!?その意外な方法とは
中国の株価急落をどう見るか?
NTTを超える数兆円超の上場?元国営3社のIPOに迫る