やりがい訴求がカギ~いかにして成り手を増やすか

◆給与制度ももちろんですが、そもそも成り手を増やせるかが今後の大きな課題です。そのための方策としてはどんな案が考えられるでしょうか。

仲本 : まず成り手を増やすためには、僕たちがやっていることがどれだけ魅力的かというところにかかっていると思うのです。あとはマッチングですね。成り手は探すと必ずいます。例えば僕の経営しているガイズカンパニーでは、高校に求職を出しているのですね。求人票が貼られたときにガイズカンパニーと書いてあれば、今の子は必ずインターネットで検索します。

そして、私の顔が載っていると、「これ絶対ブラック企業だな」と考え絶対応募してこない(笑)。ところが高校に行き、求職希望者相手と話をすると必ず何人かが会社見学に来て入ってくれるんです。だから僕たちがどうやって表に出て、どう話をしていくか、その話でどれだけその会社が魅力的で、先輩たちが魅力的で経営者が魅力的でという状況をつくれば、成り手の確保はできると思っています。

小山 : 職人不足という今の時代だけ見ると、僕はまずお金かなと思います。それ以外にもありますが、現場で働くんだったらコンビニで働いた方が良いと、言われるぐらい職人の単価が下がってきている。給料にすると1日1万円、有休なしで土日、日曜日祭日だけが休みだったとしても、月23万円ぐらい。有給があって社会保険とか入っている人たちからするともっと低い、10何万とかの計算になります。だからここの部分を上げていきたいと思うのです。

もう一つはやはりやりがい。先程仲本さんも言われていましたが、現場で働いている人たちが本当にキラキラ輝いて楽しそうにしているから、自分もこの業界に入りたいなと考えてくれる人も多いと思います。

宮嶋 : あまりにこの建設業界、ウチで言うと塗装業界のイメージというのが、良く見られていない問題があります。本当に恥ずかしい話ですが、労務環境が非常に悪いと思います。ましてや外装業界なので、天候に左右されますし、お客様の工期が最優先になる中、弊社でも週休2日制を来年までに実現するぞと言っても問題点が非常に多く出ています。

ただそこの打開策を何とか見いだしてやらないといけない。成り手を増やすためには、労務環境の改善が一番。まず弊社ではそこに取り組んでいこうと思っています。