ピーター・リンチ,投資術,銘柄選び

(写真=Thinkstock/Getty Images)

株価の上昇局面では多くの株式投資家は莫大な利益を確保することができる。実際にそうして驚くべき成果を現実のものにした投資家は80年代以降も数多く登場しているが、そのひとりとして今も注目される存在がピーター・リンチ氏だ。同氏は、13に及ぶ株式銘柄の投資視点を自著で開示しているが、今回はその4つ目にあたる「分離独立した会社」についてみていくことにする。

【関連記事】
ピーター・リンチ、資産777倍の銘柄選び①「馬鹿げた社名」
ピーター・リンチ、資産777倍の銘柄選び②「代わり映えのしない業容」
ピーター・リンチ、資産777倍の銘柄選び③「必ずしも感心しない業種」

「分離独立した会社」とは?

「分離独立した会社」とは、大企業から分離し独立した会社のことを言う。大企業の子会社というのは往々にして株式の大多数を親会社に握られており、株式流通に自在性を欠くことになるため株価はそれだけで低迷しやすくなる。

ところが、リンチ氏はそんな中でも独立精神に富み、徹底したコスト削減を行い、停滞する親会社をよそに大きく飛躍する会社があると指摘している。実際、彼はそうした会社を見つけ積極的な投資を行っていることがわかる。

独立心旺盛な会社をどうやって見つけているのか?

確かに子会社と呼ばれる存在であっても親会社の言いなりにならず、グループ外からも優秀な人材を集め積極的な経営に打って出ている会社はある。

彼は有価証券報告書の中の役員の履歴を参考にしており、日本で言うところの天下り人事といったものを行っているかどうかを厳しくチェックすることでフィルタリングをかけている。

また、親会社との取引関係についても注意を払う必要があるとしている。つまり、親会社に対する売り上げ依存度がきわめて高い会社は、やはり独立心の高い会社とはいえない訳だ。

子会社の状況を見えにくくする要因

国内市場ではホールディング(HD)カンパニー制度が導入されたことによって有価証券報告書から読み取れる情報がかなり希薄になっている。もちろん記載されるべき要件は満たしているわけであるから法的に問題はない。しかし、企業実態を把握しづらくしているという状況が多く見られれる。

ただし、ホールディングカンパニー下にいくつも上場しているパブリックカンパニーが存在する場合には、親会社と子会社の関係をつぶさにチェックし続けることで、変化の兆候を見つけることができる。企業分析というのはかなり地道な作業ではあるが、有価証券報告書には見る人が見ればそれだけの情報が隠されていることがわかる。

ピーター・リンチの全盛時代と今は状況が異なるが、彼の指摘している注目箇所と手法というのは今も利用していくことができるものではないだろうか。一見地味ではあるが、実に的を射ているものだといえる。 (ZUU online 編集部)


【関連記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)