相談は少ないけれどFPが教えたい「ある保険」

保険というと、死亡保険や医療保険への加入を考える人は多いが、損害保険まで考える人は少ないだろう。しかし、生活の様々なリスクを細やかに考えていくこともライフプランを考える上では重要である。

趣味がスポーツや自転車であれば、自身のけがや、他人にけがをさせてしまった場合の賠償などに備え、必要に応じてリスク管理していく必要がある。

自転車事故では近年、高額賠償請求されるケースが注目されている。2008年9月神戸市で起きた事例では、当時11歳だった少年は帰宅途中、ライトを点灯しマウンテンバイクで坂を下っていたが、知人と散歩していた女性に気づかず、正面衝突。女性は突き飛ばされる形で転倒し、頭を強打。女性は一命を取り留めたものの意識は戻らず、寝たきりの状態に。母親に計約9500万円の賠償を命じられた。

自転車走行中、高齢者が飛び出してきて避けきれず接触してしまい、死亡に至ったという事例もある。気をつけていても、突然の出来事で賠償請求されることもある。

示談交渉サービスの有無もポイント

テニスをしていてダブルスのペアにラケットをぶつけて相手の歯を折ってしまったり、スノーボードをしていてスキーヤーと接触して怪我を負わせてしまったりなどスポーツにまつわる賠償事故も多い。スポーツ中の事故の場合は一方的に怪我を負わせた人に責任があると認められることがあり、スポーツをしている以上そのようなリスクはあることを知った上でおこなっているとして過失相殺になるケースもある。そのような事故があった場合の示談は自分でするのは難しいが、個人賠償保険に示談交渉サービスがついていれば、そのようなスポーツ事故があった時に相手との示談交渉を任せることができる。

個人賠償保険はどの保険会社も安く、火災保険や傷害保険に特約としてつけているケースもあるので比較検討して選ぶことは少ないが、保険料にはでてこない示談交渉サービスの有無も顧客を守る大切なポイントの一つだ。

稲村 優貴子 ファイナンシャル・プランナー(CFP)、心理カウンセラー
大手損害保険会社に事務職で入社後、「お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたい」との想いから2002年にFP資格を取得し独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆業務を行い、テレビ・新聞・雑誌などのメディアでも活躍中。 FP Cafe 登録FP。

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