AKB48
(写真=Thinkstock/Getty Images)

投資家にとって、厳しい相場環境が続いている。この逆風が吹き荒れ、不安定化している市場では、大多数の参加者が不安に駆られているのかもしれない。そうした不安な心理からか、日々の出来事に相場も敏感に反応しているように見える。

変動幅が異様に大きい市場を前に、右往左往してしまいがちかもしれないが、ぜひ冷静さを取り戻し、スキなく市場に向き合いたいものだ。そうした時に役立つのが、古典からの教訓だろう。そこで今回は、偉大な先人から投資の心構えの一つを学びたい。取り上げるのは、かの英国人経済学者であるジョン・メイナード・ケインズの言葉だ。

「美人」だと誰もが認める銘柄を探し出そう

ケインズはかつて、政府が積極的に財政出動を行い、需要を作り出すことが有効な経済政策だと主張した。同氏の主張に賛同する人々を「ケイジアン」などと呼ぶこともあるが、この経済政策の論客と、株式投資が関係あるのだろうか。それはケインズが「株式投資は美人投票のようなものだ」という言葉を残しているからだ。

「美人投票」と聴けば、多くの人々が女性候補者の中から、最も美人な候補に一票を投じるものを一般的に想像するかもしれない。その中で、ケインズの言わんとするところは、経験を積んだ投資家による投資は、「自身が最も美人だとする」候補ではなく、「みんなが美人だとするであろう」候補を探し出すことに似ているということだ。

株式投資に置き換えれば、時代のトレンドに乗って、多くの投資家が値上がりするだろうと期待してしまう「美人」銘柄を見極めることになる。もちろん流行にのっているだけではなく、決算書や企業のビジネス展開などを入念にリサーチして業績が上向き、ポテンシャルの高そうな企業だと誰もが認めれば、多くの票を集められるともいえるだろう。

そしてもし、多くの投資家が値上がりすると見込み買い注文が殺到すれば、株価が10倍に達する「テンバガー」銘柄も現れる。例えば、フューチャーベンチャーキャピタル <8462> がそんな例の一つだ。IoT分野のベンチャー企業を発掘するファンドをブロードバンドタワ―(BBT) <3776> と合弁で立ち上げるという材料から、人気が人気を呼び株価が吊り上がった。

同社の株価も追いかけておけば、2015年1月5日の年初来安値186円から、同年12月29日の終値では3115円と株価は実に約16.7倍にも膨れ上がった。

「美人投票」のAKB48総選挙から学ぶパトロンの大切さ

ケインズの「株式投資は美人投票のようなものだ」と言う言葉を手がかりにすれば、一種の「美人投票」にあたるAKB48の総選挙からも学ぶことができそうだ。「選挙」という言葉は政治の世界の話に限られていた印象もぬぐいきれないが、投資にも合致する部分がありそうだ。

「いまさら」感を抱く人もいるかもしれないが、まずはAKB48総選挙の仕組みをおさらいしよう。同総選挙では、AKBのCDに投票権が「おまけ」のような形で、ついており、CDの購入数に応じて、自身の応援する好きなメンバー、いわゆる「推しメン」に投票できる仕組みだ。CDを1枚購入すれば1回投票でき、2枚買えば2回、10枚で10回と支払うおカネに比例して、自分で投票できる数も拡大する。

熱狂的なアイドルファンやバンドファンであれば、同じCDでも再生用と保存用と2枚購入したり、装いの異なるカバージャケットがあれば全てのデザインを買い揃えることもあったかもしれないが、AKB48の「投票権」の販売数はケタ違いだった。100万円、200万円をつぎ込み同じCDを購入し、推しメンのために1枚でも多くの投票権を手にしようとしたファンさえいたという。

実際、AKB48の総選挙では、こうしたパトロンの動向が投票結果に大きな影響を及ぼしたとわれている。株式投資でも、美人投票で多くの投資家に人気を集める銘柄があるなか、何がなんでもその銘柄をサポートしようと株式を大量に購入するパトロン的な投資家も存在するかもしれない。

そうした莫大な投資金額を動かす彼らも、いったん、周りの投資家が、自分が目を付けた銘柄に美人投票すれば、大きな利益をもたらすことができる可能性もあるだろう。大株主ともなりえる投資家の動向を注視することも美人投票で優位に立つ重要な戦略の1つになりうるだろう。(ZUU online 編集部)

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