60歳以上になると平均賃金は下がる傾向が強い。この現実は多くの人が理解していると思うが、実際にどれくらいの賃金になるのだろうか。本記事では、産業別の平均賃金データを紹介しながら徐々に低くなる賃金への対策も解説する。

60歳以上の産業別平均賃金

60歳以上の産業別平均賃金の実態。収入が減る不安を解消するには ?
(画像=takasu / stock.adobe.com)

以下は、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果から、60歳以上の産業別平均賃金の推移を表にしたものだ。

産業名60~64歳65~69歳70歳以上
鉱業 / 採石業 / 砂利採取業30万200円25万1,300円24万9,600円
建設業35万4,700円29万4,000円25万3,300円
製造業27万5,400円23万円21万6,000円
電気・ガス・熱供給・水道業29万円25万9,800円21万2,800円
情報通信業35万1,600円37万4,300円26万9,300円
運輸業 / 郵便業25万5,500円23万2,000円22万2,900円
卸売業 / 小売業29万1,700円23万9,700円20万6,000円
金融業 / 保険業31万1,000円33万6,900円30万3,900円
不動産業 / 物品賃貸業31万5,700円24万2,100円23万1,300円
学術研究 / 専門・技術サービス業39万9,300円38万6,700円33万9,200円
宿泊業 / 飲食サービス業23万1,300円20万1,500円18万7,100円
生活関連サービス業 / 娯楽業24万7,600円20万2,200円19万1,600円
教育 / 学習支援業46万2,900円40万5,700円36万6,800円
医療 / 福祉29万9,600円30万100円32万800円
複合サービス事業23万4,800円20万5,300円18万5,000円
サービス業 (他に分類されないもの)25万5,000円21万8,300円20万1,800円

産業によって平均賃金の下落率は異なるが、ほとんどの産業が年齢の上昇とともに賃金が下がっていることが分かる。また、70歳以上になると平均賃金が10万円台になる産業があることも見てとれる。

70歳以上でも賃金が高めの産業は ?

以下は、70歳以上になっても賃金が高めの産業トップ3だ。

  • 1位:「教育 / 学習支援業」
  • 2位:「学術研究 / 専門・技術サービス業」
  • 3位:「医療 / 福祉」

ただし賃金が高めの産業であっても「医療 / 福祉」を除けば、やはり賃金減が発生しており、「教育 / 学習支援業」は38,900円、「学術研究 / 専門・技術サービス業」は47,500円のマイナスとなっている。

  • 教育 / 学習支援業:65~69歳は40万5,700円。70歳以降は36万6,800円。
  • 学術研究 / 専門・技術サービス業:65~69歳は38万6,700円。70歳以降は33万9,200円。
  • 医療 / 福祉:65~69歳は30万100円。70歳以降は32万800円。

いずれにしても賃金減は避けられない

つまり、ほとんどの人は60歳を超えると賃金減は避けられないということだ。そのため、収入が減ることを想定した資金計画を練っておく必要がある。具体的には、労働収入以外の収入を得られるように、あらかじめ準備しておくことが重要だ。

そこで多くの人が実践するのが資産運用だが、こうした投資活動には手間と時間がかかるケースが多く、ある程度の知識が求められるものも少なくない。そのため、働きながら資産運用をする場合は、「任せられる資産運用」を選ぶのがスムーズだと言える。

任せられる資産運用にはどんなものがある ?

任せられる資産運用としては、投資信託やラップサービス、投資型クラウドファンディング、AI (人工知能) が行う外貨預金などが候補に挙がる。

投資信託

「投資信託」は簡単にいえば、あらかじめ決められた方針に基づき、投資の専門家に運用を任すタイプの金融商品だ。主要な株価指数のパフォーマンスと連動する成果を目指すインデックス型の投資信託や、株式や債券など複数の資産にバランスよく投資するバランス型の投資信託などがある。

ラップサービス

ラップサービスとは、投資する側が金融機関と投資一任契約を締結し、銘柄選びや売買などの判断を任せるサービスだ。自分の投資に対する考え方に沿って運用をしてもらえるほか、ライフプランの変更などに応じて、投資方針を見直してもらうこともできる。

投資型クラウドファンディング

少額で資金を募るクラウドファンディングの仕組みを使った「投資型クラウドファンディング」という選択肢もある。いくつかの類型があるが、一例として「株式型」を紹介したい。そもそも株式投資は、企業としての成長を経営者に任せるタイプの資産運用だ。個人投資家は、成長の恩恵を株価の値上がりや配当という形で受け取る。

一般的な株式投資では、上場企業の株式を保有することになるが、株式型の投資型クラウドファンディングではスタートアップなどの非上場企業の株式を保有することになる。その分リスクはあるが、上場企業よりも成長余地は大きく、注目する価値はありそうだ。

AIが行う外貨預金

「外貨預金」は、日本円よりも大きな金利収入を得られることが魅力の資産運用手法の一つだ。日本円と外貨の組み合わせでリスクを分散しつつパフォーマンスの最大化を目指すためには、外貨に関する知識が多いほうが良い。しかし近年は、外貨預金でAIを活用するサービスが登場し、関心が集まっている。

例えば大和ネクスト銀行のバスケット定期預金の「Aコース」 (AIでえらぶ) では、AIが通貨ごとの為替変動リスクを予測し、「円+米ドル」「円+米ドル+豪ドル」といった具合に、パフォーマンスが最大になる通貨の組み合わせを提案してくれる。

AIが行う外貨預金がおすすめ

任せられる資産運用といっても、任せられる度合いは金融商品によって変わってくる。特に投資信託や投資型クラウドファンディングは選択肢が幅広いため、ある程度は自分で投資先を選ぶ必要があり、そのことにハードルの高さを感じる人も少なくない。

そのため、働きながら資産運用を行いたいと考えている場合は、AIを活用した外貨預金が最も負担を軽減しやすくおすすめだ。預入金額を決めるだけで、あとは基本的に任せることができるため、忙しい人こそ始めてみてはいかがだろうか。

(提供:大和ネクスト銀行


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