グローバル転職
(写真=PIXTA)

グローバル転職への関心が高まっている。企業側の求人件数も増えているようだ。バイリンガルのための転職・求人情報サイトを運営するダイジョブ・グローバルリクルーティングがまとめた2月末時点のデータで、求人数、転職希望者数共に過去最高を記録した。

一般に「グローバル」な仕事といっても定義は様々。外資系企業での仕事や、外国語を使ったり外国人とコミュニケーションをとったりする仕事などを指すことが多いが、ここで「グローバル転職」とは、2カ国語以上の言語でビジネスレベル以上のスキルを条件とする求人を指す。同社が、その求人とそれに見合うスキルを持つ転職希望者の需給を算出した「グローバル転職求人倍率」を公表しているのだ。

職種別で最も求人倍率が高かったのは「財務/会計」

まとめによると、職種別で最も倍率が高かったのは「財務/会計」で、前月比1.77ポイント増の5.18倍。「電機(電気/電子/半導体)技術系」(前月比1.89ポイント増の4.89倍)、「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品技術系」(同1.84ポイント減の4.29倍)などとなった。

「財務/会計」の中でも求人数が特に多いのは、「解析&企画」「財務&コーポレートファイナンス」。「電機(電気/電子/半導体)技術系」で求人件数が多かったのは、「セールスエンジニア/サービスエンジニア」、「品質管理」。また「メディカル/医薬/バイオ/素材/食品技術系」は5カ月連続での上位3位に入っている。求職者(転職希望者)数は前月比75%増加、求人数も前月比22%増。この分野の転職市場が活況であることが分かる。

業種別では「電気・ガス」などエネルギーが倍率トップ 電力自由化が影響?

業種別に見ると最も高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」は、前月比5.29ポイント減の2.71倍。次が「製造業」(前月比0.32ポイント減の2.36倍)、「医療、福祉」(同0.11ポイント増の2倍)。

「電気・ガス・熱供給・水道業」は先月に引き続きトップで、求人件数は2013年8月以来、過去最高となった。中でも特に「建築/土木/設備/不動産」系の管理職、技術職が増えていることから、新たな設備増設などのニーズが高まっている可能性がある。電力小売自由化が影響しているのかもしれない。

「製造業」は8カ月連続でTOP3入り。「自動車・輸送機メーカー」、「半導体・電気・電子部品メーカー」で13年8月以来過去最高の求人数となった。

日英ともにビジネスレベル以上の語学力を求める新規求人と、これに見合うスキルを持つ転職希望者の新規登録者数は13年8月以来、過去最高となったという。

分析では、14年、15年の2月度は転職希望者数が求人数を超え、倍率が1倍を下回っていたが、16年2月は求人数が前月比1.1倍に増加、グローバル転職求人倍率は1.08倍。求人数が転職希望者数を上回った。(ZUU online 編集部)

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