新興国, REIT指数
(写真=Thinkstock/Getty Images)

日銀が1月29日の金融政策決定会合で、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を決定して以降、日本国債の利回りは急低下し、10年物国債でもマイナスが定着するようになった。転じて、住宅ローン金利の低下など、個人向けのサービスにおいては恩恵もあるものの、普通預金金利だけでなく、定期預金金利も多くの銀行で限りなくゼロに近い数字となり、多くの証券会社系列の運用会社がMMF(マネー・マネジメント・ファンド)の繰り上げ償還を発表することとなった。

その中で、注目を集めているのがREITだ。基本的に、賃料収入などでリターンが決まるため、債券相場との相関が低く、高い配当金を維持できていることや昨年12月の金融政策決定会合で買入限度額が発行済み投資口に対して5%以内から10%以内へと引き上げられていたことで、キャピタルゲインも期待できるからだ。そこで今回は、そのREITの中でも新興国のREIT指数にスポットを当てる。

新興国REITインデックスとは?

J-REITにおいては、東証REIT指数と呼ばれる、東京証券取引所に上場しているJ-REIT全銘柄を対象とした指数(時価総額加重型で、2003年3月31日を基準に、その日の時価総額を1000とした指数)がある一方で、新興国のREIT市場にも指数がある。

具体例を一つ上げるとすれば、米格付会社大手のスタンダード&プアーズ社が提供する、「S&P新興国REITインデックス」である。同指数はS&Pグローバル株価指数の採用銘柄の中から、新興国のREITおよび同様の銘柄の浮動株修正時価総額に基づいて算出されている。現時点での用途別の構成比率では、分散投資型のものが半分以上となっており、その他、店舗用や工業用、住宅用、ホテルなどのさまざまなタイプが組み入れられている。

また、国別構成比では、南アフリカが4割程度含まれており、メキシコが3割程度と続く。その他、マレーシアやタイ、トルコなどが組み入れられている。

新興国REIT指数投信はまだまだ新しい投資先

REIT自体すでに認知度も高いが、特に国内では比較的新しい投資先である。世界で最も大きいREIT市場であることからも分かるように、REITの仕組みは米国で生まれた(1960年にREITの制度ができる。、その他、ニュージーランドやオランダ、オーストラリアも長い歴史を持っている。

ちなみに、日本では、2000年に制度ができ、初めて上場したのは2001年9月のため、わずか15、6年の歴史の商品となっている。なお、「REIT」は「Real Estate Investment Trust」の略で、日本のREITについては「Japan」の「J」を加えて「J-REIT」と呼んでいるのだ。

なお、S&P新興国REITインデックスは2005年5月に算出が開始されたため、J-REITよりもさらにその歴史は浅いものとなっている。

新興国REITインデックスを買うならこの銘柄か?

新興国REITインデックス(配当込み、円換算ベース)と連動する銘柄としては、「SMT新興国REITインデックス・オープン」などがある。SMT新興国REITインデックス・オープンは、3月18日現在で、純資産総額が2.08億円となっており、決算は年2回の4月、10月、信託報酬は年率0.648%で、購入時手数料は、販売会社による異なるものの基準価格の3.24%が上限となっている。

そして、販売会社は、ネット系証券では、SBI証券やカブドットコム証券、マネックス証券、楽天証券、対面証券では、SMBC日興証券、相澤証券、立花証券などで取り扱っている。

一方、「eMAXIS 新興国リートインデックス」も選択肢の一つだ。同ファンドの純資産総額は14.47億円で、信託報酬が年率0.648%、購入時手数料は無料となっている。そして、販売会社は、大手ネット系証券に加え、対面証券では、三菱UFJモルガンスタンレー証券や東海東京証券、東洋証券などで販売しており、そのた、ソニー銀行やジャパンネット銀行などのネットバンクやゆうちょ銀行や多くの地銀など銀行系でも多く取り扱われている。

注意点を挙げるとすれば、どちらの投資信託も為替ヘッジを原則行わないため、為替リスクが存在することである。同REITインデックスは、南アフリカが多く組み込まれており、ドル円相場で円高が進んでいることに加え、国家の財政問題から、南アフリカの通貨であるランドが急落しているため、分配金などの面で一定の影響を受ける可能性もある。

S&Pが提供する「新興国REITインデックス」

さらに、新興国REITインデックスについてみておこう。すでに言及した、「S&P新興国REITインデックス」の他にも、新興国のREIT指数があり、押さえておきたい。

その一つが国ごとのREIT指数だ。例えば、S&Pは「S&P台湾REITインデックス」や「S&PトルコREITインデックス」、「S&PマレーシアREITインデックス」、「S&PメキシコREITインデックス」、「S&PタイREITインデックス」、「S&P南アフリカREITインデックス」、「S&PギリシャREITインデックス」も提供しており、「新興国REIT」という多国籍の切り口だけではなく、「国」に焦点を当てた指数を追いかけて見るのもオモシロイかもしれない。

S&Pでは、世界的にオフィスを展開し、150年以上にわたって信用リスク分析やリサーチを行っており、世界的にオフィスを展開していることも踏まえれば、REITについてより深い知見を得る可能性を秘めているともいえる。一定のリスクはあるものの、新興国REITの世界に踏み出すのもいいのかもしれない。(ZUU online 編集部)

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