団体保険,個人保険
(写真=マネーゴーランド)

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【材料】
・勤め先で加入する団体保険
・一般で加入できる個人保険

【Point】
①団体保険は企業やグループを1つの団体として用意された、割引がある保険のこと
②一般の保険でも、インターネットで加入したり、健康でタバコを吸わない人の保険料を割り引くタイプは、団体保険よりも安い場合がある
③退職後も継続できるかなど、条件を確認して選ぶことが大切
④会社にいながら契約できる手軽さを選ぶなら団体保険、安さや保障内容にこだわりたいなら、一般の個人保険を選択

勤め先の福利厚生制度について説明を受けたり、パンフレットを渡された人もいるのでは。その中に、「○○グループ従業員向け団体保険~割安な保険料!」など保険の募集を目にした人もいるかもしれません。これらの保険は、本当に安いのでしょうか?一般的な保険と何か違いがあるのでしょうか?

団体保険(Bグループ保険)は、企業と保険会社が提携して用意した保険で、保険料は給与から天引き。まとめて多くの人が加入することで営業コストや事務手数料など経費が省ける分、保険料が安くなっています。

そもそも保険は、加入者が保険料を出し合って助け合うものですが、団体保険はその企業・グループを1つの団体とした助け合い。団体の規模(加入者数や保険金の総額)や従業員の年齢などによって保険料は異なります。

用意されている保険は死亡保障や医療保障など種類も様々。契約するのではあくまでも個人で、保険料の支払や保険金の受取も個人です。加入は任意ですが、上手に活用すれば保険料を節約することができます。

団体保険の有配当型は無配当型に比べて保険料は高めですが、1年毎に収支計算した(グループ単位で保険料の総額から保険金の支払や経費などコストを差し引いた)結果、余剰金が出れば配当金として加入者に戻されます。

中には、保険料の30~50%も配当金が戻ってきたという話もありますので、一概にどちらが安いとは言えません。配当率は毎年変わりますが、勤め先の最近の実績を参考にするといいでしょう。

退職で保証が終わるケースに注意

では、一般の人が加入できる保険の保険料と比べても安いのでしょうか?

団体保険が相対的に安いのは事実ですが、必ずどんな保険よりも安いとは限りません。特に、年齢毎に保険料が細かく分かれてない団体保険の場合は、若い人など年齢によっては割高。また、今はインターネットで安く入れる保険や、タバコを吸わない人や健康状態が良好な人に保険料を割り引くタイプの保険もあり、その方がもっと安くなるケースもありますので、比較してみましょう。

団体医療保険の注意点は、退職すると途中で保障が終わってしまうケースがあること。一生涯保険料が変わらない保険を選びたいなら、一般の終身医療保険を選択した方がいいでしょう。

その他に、“団体扱い"という、団体保険と間違えやすい保険もあります。これは、一般でも販売している個人保険を、企業を通じて申込み、保険料を払うことによって、保険料が割り引かれるもの。割引額は決して大きくはありませんが、退職してもその割引がなくなるだけで継続することができ、保障が続くのがメリットです。

忙しいビジネスマンで、会社にいながら手続きができるという利便性を選ぶなら団体保険を。保障内容や保険料にこだわりたいなら、団体保険以外にも選択肢を広げて比較してみることをおすすめします。また、勤め先に団体保険がない人も、それほど残念がることはないでしょう。個人で加入できる割安な保険もあります。

【執筆者プロフィール】
田辺南香 ファイナンシャル・プランナー
ライフプランから見た家計管理・保険・住宅などマネーに関するアドバイスや、セミナー・Webサイト・雑誌等で情報発信を行う。 主な書著「“未来家計簿"で簡単チェック!40代から間に合うマネープラン」(日本経済新聞出版社)、「隠すだけ!貯金術」「家計簿いらずの年間100万円!貯金術」「女ひとり人生 お金&暮らしの不安が消える本」(KADOKAWA)。株式会社プラチナ・コンシェルジュ取締役 http://pt-con.jp(提供: マネーゴーランド )

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