FinTech,賞,ベンチャー
(写真=Thinkstock/Getty Images)

欧州最大のFinTechイベント「欧州FinTechアワード2016」が4月12日にオランダ・アムステルダムで開催され、スイス・ドイツ・オランダ・フランスなどが英国のアワード独占を阻止した。同アワードは業界関係者が審査員になったものと、消費者が投票した2部門に分かれていて、同じ賞でもそれぞれ違う企業が受賞することがあるなど、個性的な形式を取っている。

ノミネートされた欧州スタートアップは400社、受賞した顔ぶれからも各国に革命的な発想と技術を兼ね備えた新たな才能が顕著になっていることがわかる。

イベント会場では審査委員立ち合いのもと、スタートアップによる商品やサービス紹介も催され、「最優秀情報保全賞」を受賞したスウェーデンの認証技術会社BehavioSecに「最優秀欧州FinTech企業アワード」が贈られた。

新たな才能の息吹が感じられる受賞企業

「FinTechアワード」は英ロイズ銀行グループのチーフ・デジタル・オフィサー、ジョナサン・ウェブスター氏など47人の金融プロフェッショナルが審査員を務めた。前述した消費者からの合計6万件を超える投票によって決定した「FinTechパブリック・アワード」も同時に発表され、会場は白熱した空気に包まれた。

「FinTechアワード」で最優秀金融インクルージョン(包摂)賞を受賞したKreditechは、顧客の返済能力をオンラインデータ分析したものをベースに融資を行っているドイツ企業だ。同社は「金融インクルージョン(消費者を経済階層分けせず、あくまで一つの枠組みの中で各々の需要に見合ったサービスや商品を利用可能にする構造)」を消費者金融産業に組み入れた、新しい形の融資会社といえるだろう。

「FinTechアワード」では英スタートアップの活躍が目立つが、「パブリック・アワード」はスペイン、ギリシャ、デンマークなど多彩な顔ぶれだった。同じ賞でも「最優秀チャレンジャー・バンク賞」を除いては受賞した企業がガラリと変わっている点が、消費者と業界関係者の視点の差といったところだろう。

「欧州Fintechアワード2016」受賞スタートアップ

最優秀チャレンジャー・バンク賞 Mones(英)ネットバンキング・プラットフォーム

最優秀オルタナティブ金融賞 Funding Circle(英)中小企業向けP2P融資会社

最優秀決済賞 Ebury(英)ネット事業金融会社

最優秀PFM賞 Wikifolio(豪)資産マネージャーおよび個人トレーダー向け投資戦略プラットフォーム開発会社

最優秀ブロックチェーンおよびビットコイン賞 Everledger(英)ブロックチェーン・ダイヤモンド鑑定会社

最優秀金融インクルージョン(包摂)賞 Kreditech(独)ネット消費者金融会社

最優秀テクノロジー賞 Knip(スイス)モバイル保険ブローカー会社

最優秀情報保全賞 BehavioSec(スウェーデン)認証技術開発会社

最優秀バンキング・ソフトウェア BackBase(蘭)顧客サービス向上ソフトウェア開発会社

消費者が選ぶ「欧州Fintechパブリック・アワード2016」受賞スタートアップ

最優秀チャレンジャー・バンク賞 Monese(英)

最優秀オルタナティブ金融賞 MoneyMan(スペイン)短期個人融資会社

最優秀決済賞 Ininal(トルコ)非銀行系金融商品会社

最優秀PFM賞 Netdania(デンマーク)高度データサービス会社

最優秀ブロックチェーンおよびビットコイン賞 I/O Digital オープンソース・ブロックチェーン・サービス会社

最優秀金融インクルージョン(包摂)賞 Aston iTrade Finance(仏)法人向け分散型オープン・プラットフォーム

最優秀保険テクノロジー賞 Oseven(ギリシャ)テレマティクス(車などの移動体とインターネットを接続し、リアルタイムな情報を受信できるシステム)型従量制保険

最優秀情報保全賞 Qumran(スイス)ビッグデータ消費者動向分析会社

最優秀バンキング・ソフトウェア Pich Technoligoes(スペイン)開発者、事業者向け金融データソフト会社

先行する英系企業の受賞が最も多いが、欧州のFinTechスタートアップが続々と新サービスをリリースしている点からも、来年のアワードではさらに多彩な顔ぶれとなるだろう( FinTech online編集部 )

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)