保険を含む金融産業で、ジェネレーションY(Y世代。1975-89年に米国で生まれた層)はスタートアップなどのテクノロジーを駆使した企業の商品・サービスを好む傾向が特に強いことが分かった。

またこのちょうど上にあたるジェネレーションX(X世代)の“富裕層”はテクノロジーの導入に最も柔軟なようだ。

これらは、国際大手コンサルティング会社Capgeminiが最新の保険市場動向を分析した「ワールド・インシュランス・レポート2016」から明らかになったもの。

保険会社にとっても最新テクノロジーの採用は必須

X世代以降のテクノロジーへの傾倒は顕著で、特にY世代の顧客獲得には最新のテクノロジーを導入することが不可欠だ。彼らはモバイルやSNSで企業とやりとりすることを強く望んでおり、SNS利用率はX世代以前の層と比較すると2.5倍以上との報告もある。

Y世代回答者の23.4%が「従来の保険会社による商品、サービスよりも、テクノロジーを屈指したスタートアップからの購入を検討する」と答えている。この傾向は南米(49%)とアジア(47.2%)で強いようだ。

各国で発表されている顧客満足指数などからも、商品やサービスへの評価が最も厳しい世代として知られているY世代。保険商品・サービスへの満足度はX世代以降の平均が55.4%であるのに対し、Y世代は33.9%とやはり辛口だ。理由には面倒な手続きや申請などのプロセスもあるが、テクノロジーに囲まれて成長したY世代から見ると、「多くの保険会社が時代遅れの手段にこだわっている」という不満が多いだろう。

FinTechとの共存を選んだ多くの銀行だけでなく、保険会社にとってもテクノロジーが重要な要素に成長しつつあるのだろう。( FinTech online編集部 )

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