VR関連銘柄
(写真=Thinkstock/Getty Images)

いま、VR関連の株式銘柄が話題沸騰中だ。それもそのはず、VRビジネスの市場規模は、AR(拡張現実)市場と共に今後爆発的に膨らむことが予想されている。ゴールドマンサックスの予想によると、2025年には、ゲーム関連分野で116億ドル、医療分野で51億ドル、エンジニアリング分野で47億ドルと見積もられている。

VRとはバーチャルリアリティ(仮想現実)の事で、「コンピュータにより作られた別の世界を体験することができる」というものだ。この技術はゲームなどのエンターテイメントや医療、教育、不動産など様々な分野で使用することができるようだ。

最近では、オバマ大統領やメルケル首相がともにVR関連機器を利用して驚嘆の声を発している姿がメディアで報道されたり、顔にVR関連機器を取り付けてバーチャルリアリティの世界を楽しむ人の姿がSNSでシェアされたりと人々の関心が非常に高いことを物語っている。

直近の大幅な株価上昇は、VR関連事業に関わる企業の株式にはその成長の高さを見込んだ投資家の買いだけではなく、短期的に利益を上げたい投資家たちの買いも集めている。

ここでは、VR関連銘柄の株価の値動きと利益面での考察を行い、その後VR関連銘柄を取引する際の注意点をお伝えしていく。

「成長性」に期待したいVR関連銘柄2選

企業の規模まだそれほど巨大ではなく成長性の高い銘柄を2つご紹介する。

なお、ここから解説にPERという指標を使用する。この指標は利益面から株価の割安度合いを計測するためのもので一般に15倍以下が利益に対して株価が割安、15倍よりも高いものは割高だとされている。

■ショーケースティービー <3909>

同社は、eマーケティングやウェブソリューションを手掛ける企業だが、VR関連事業も展開している。2016年に入ってからは不動産系企業オープンハウスとの提携を発表し、VRを活用した不動産サービスの向上を目指すことを発表している。PERは40.08倍と高めだが、それだけ成長性に期待されているということでもある。上場してまだ1年ということもあり株価の動きにも派手さがあるように見えるが、最近はようやく落ち着いてきた模様だ。今後の事業展開に期待大だ。

■CRIミドルウェア <3698>

同社は、ゲーム開発や遊戯機向けのミドルウェアを開発している企業だ。VR関連事業の中では本命銘柄の一つとも言えそうだ。最近では4月28日に触覚技術を持つイマ-ジョン社の技術と自社のVR関連技術を融合し、新たなソリューションを提供するというフレッシュなニュースも伝えられている。PERは69.89倍とこちらも同じく高いのが気になるが、株価は現在底値圏から上昇トレンドへと転換している。業績拡大への期待が持てる企業の一つと言えるだろう。

「安定性」に注目したVR関連銘柄2選

企業規模は巨大だが、安定した値動きが期待できそうな銘柄を2つご紹介する。

■ソニー <6758>

言わずと知れた電機メーカー大手。長いことゲーム分野では劣等生の烙印を押されていたソニーがVR関連事業の一環として、「プレイステーションVR」を発表した。技術の高さに加え、価格面でも魅力的だ。

同社の株式も今後ますます注目されることだろう。PERは24.17倍とVR関連の中では低めな方だ。ただ、企業規模が大きいこともあり、株価の動きはよく言えば安定的、悪く言えば面白みがないとも言える。激しい値動きの苦手な初心者向けの銘柄だともいえる。

■コロプラ <3668>

スマホ関連ゲームが大ヒットし、当社の株式も上場後順調に上値を伸ばした。また大人気ゲームの運営を事業とする一方、VR関連事業への出資を行うファンドを設立するなどVR事業へも力を入れている。

ゲーム分野でのVRの活躍が期待できることを考えると、コロプラは大本命と言えそうだ。PERは12.51倍と割安感さえ漂っている。ソニー程ではないが、企業規模は大きめで比較的安定した値動きが期待できる。

VR関連銘柄を取引する際の注意点

さてここからはこれらの銘柄を取引する際の注意点をお伝えしよう。

特に前半の成長性に期待したい銘柄でもご紹介したようなPERの高い銘柄に当てはまることなのだが、「期待の高さ」に投資家の買いが集中しすぎることがある。特に市場規模が拡大されるような場合には、将来の爆発的な企業利益を先取りした投資家たちの買いが一気に集まるので、一時的に株価が「行きすぎ」の状態になることがあるのだ。

例えばVR関連銘柄として注目されているジグソー <3914> という銘柄は上場後から投資家の買いを集めPERはすでに539.32倍まで上昇している。成長性は高いとはいえさすがに買われ過ぎの様相を呈している。

このような銘柄も長期的に見れば、さらに右肩上がりになる可能性はあるが、一時的に買いが集まったところを買ってしまうと、その後大きな株価の調整(下げ)に見舞われ、含み損失を抱えることにもなりかねない。

株式投資をする際には売買をするタイミングを見極めることが大事だが、いわゆる「行きすぎ」な銘柄を買う際には、PERが高すぎない銘柄を選んでいただきたい。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学を卒業後、証券会社において証券ディーリング業務を経験。2級ファイナンシャルプランナー。ヤフーファイナンスの「投資の達人」においてコラムニストとしても活動。2015年には年間で「ベストパフォーマー賞」「勝率賞」において同時受賞。ネットマネーや日経マネーと言った経済雑誌での執筆活動も行う。個人ブログ「 インカムライフ.com 」を運営。

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