LINE,当選確率
(写真=PIXTA)

2016年夏にもLINE(ライン)が上場するというニュースがこの春市場を駆け巡った。LINEが上場すれば大型IPOになると予想されるだけに、投資家からの注目度も高い。

しかしLINEのIPO株を購入するためには証券会社による抽選に参加し、当選することが条件である。LINEは世界的にも注目されている企業の為、購入需要が殺到し、当選確率が低くなることも予想される。そこで今回は当選確率を上げるための方法について説明する。

なお、今年LINEが提供するゲーム内のアイテムが資金決済法で規制されるゲーム上の通貨に該当する可能性があるとの問題から関東財務局の立入調査があった。この影響により、今年確実に上場するかどうかは確定していないという点に留意願いたい。

そもそもIPOとは

投資に少しでも興味がある方ならIPOという言葉を一度は耳にしたことがあると思う。IPOとはInitial Public Offeringの略語であり、日本語に直すと、新規公開株や新規上場株となる。

簡単に説明すると、通常、企業が上場する際には既存株主の株式や新たに発行された株式が売り出される。投資家は証券会社を通じその株式を上場前に取得することができる。つまり新規上場の少し前に新規に売り出す株を購入できるということである。

IPO株のメリットとしてはIPO株の売り出し価格が安価に設定されることが多いという点が挙げられる。新規上場する企業にとってIPOは一大イベントである。新規上場日から株価の下落が続くような企業はイメージダウンにもつながる。

そのため、新規上場から株価の上昇が続く企業はイメージも良く、注目もされるため、IPOの売り出し価格は安価に設定される場合が多い。抽選に当選しIPO株を手に入れ、初値で売ることによって利益を出せる可能性が高いのだ。

さらにIPO株は無限にあるわけではなく、発行株式数は限られている。そのため、人気の企業が上場する際には、IPOの抽選に外れる投資家も多い。投資家が人気の企業の株を買いたいがIPOの抽選で外れてしまった場合は、上場後に買い注文を出し、株を購入するしか方法はない。その為、新規上場後買い注文が殺到し株価が大幅に上昇することもある。

さらに、大型IPOの場合は、新規上場後、各種ファンドに組み入れる為に機関投資家が買いを入れ、株価が上昇するということもある。パッシブファンドは、東証一部に新規上場があると自動的にそれを組み入れるのだ。このような様々な理由からIPO株は人気が根強く、抽選となってしまうことが多いのである。

LINEのIPO株を買う際の当選確率を上げる3つの方法

上記の通り、IPO株には魅力が多い。しかし一方で人気があるが故、抽選に当選しなければIPO株を手に入れることが出来ない。それではどのようにして、IPO株を買う際の当選確率を上げるのか。

1.主幹事証券から申し込む

IPOは通常複数の証券会社が引受けをし、株を販売する。その際IPO株の割り当てが最も多いのが主幹事証券である。主幹事証券が80パーセント、その他証券会社が数パーセントずつといったIPO株の割り当ての場合もある。当選確率を上げるには一番多くのIPO株を引受ける主幹事証券から申し込むのが当選への近道だ。

2.なるべく多くの証券口座を保有する

IPOでは引受け先証券会社が直前までわからない。その為、あらかじめ数多くの証券口座を保有することによって、引受け先証券会社が決まった際もスムーズに抽選に参加しやすくなる。

また、主幹事証券以外にも割当数は少ないが、副幹事証券や引き受けシンジゲート団等の複数の証券会社にもIPOの割り当てがある。主幹事証券以外の証券会社からも複数申し込むことによって当選確率が上昇する。

さらに家族口座を開設しておくことによって、IPOの際の申込口数を増やし、当選確率を上げることができる。保護者が口座開設をしていれば未成年者も口座開設できる証券会社もある。

3.SBI証券でチャレンジポイントを貯め、LINE上場時に使う

SBI証券ではIPOチャレンジポイントという制度を導入している。これはIPOチャレンジポイントを貯め、IPOの申し込みの際にポイントを使用すると、当選確率が上がるといった制度だ。

IPOチャレンジポイントの貯め方は、IPOの抽選に申し込み、抽選に外れた場合にポイントが付与される。つまりIPO抽選に多く外れた人のための救済措置ともいえる。

このIPOチャレンジポイントを利用し、LINE上場までに様々なIPOの抽選に参加し、IPOチャレンジポイントを貯め、LINE上場の際に貯めたポイントを使用することによって当選確率を上げることが可能だ。

各証券会社のIPO抽選方法

各証券会社によってIPOの抽選方法が違うのでご注意願いたい。また、一般的に対面系の証券会社は店頭配分によって、担当者による裁量配分を行い、日頃から付き合いのある顧客にIPO株を配分する事も多いのでこちらも注意が必要だ。

SBI証券・・・70%完全抽選、30%IPOチャレンジポイント(店頭配分あり)
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マネックス証券・・・100%完全平等抽選
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SMBC日興証券・・・店頭配分90%、ネット10%(完全平等抽選)
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カブドットコム証券・・・100%完全平等抽選
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岡三オンライン証券・・・100%完全平等抽選 >> 岡三オンライン証券の公式ページはこちら

上場が2016年の夏前と噂されるLINEだが、IPOは相当な人気が予想される。IPOの当選確率もかなり低くなると思われる。今からLINEの上場に向け、IPO株に当選できるよう万全の準備を整えてみてはいかがだろうか。

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