(写真=Thinkstock/Getty Images)
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スマホ向けのゲーム「ポケモンGO」が、先行して公開された米国などで爆発的な人気を呼んでいる。このゲームの特色はリアルとバーチャルの密接な関係にあり、プレーヤーは位置情報とカメラを利用して、実際の風景に合成されて現れるポケモンを捕まえたり、バトルを展開したりすることができる。

任天堂 <7974> と、現実世界にリンクする陣取りゲーム「Ingress」で既に定評を得ていたNiantic Labsがタッグを組んだこのゲーム。多数のアクセスに耐え、安定的に運用できる環境を整備するための作業などから、日本での公開はもう少し先になるとのことだが、そこは投資家たるもの、関連銘柄の動きには敏感でありたいところだ。

「ポケモンGO」が奏でる狂想曲

2016年7月15日のNHK NEWS WEBによれば、アメリカでは7月6日の公開以降アプリのダウンロードが驚異的なスピードで増え続け、1日当たり利用者数も既に約2100万人に達したという。これは人気パズルゲーム「キャンディークラッシュ」が築き上げた2000万人を上回る、過去最高の記録だ。

一挙に社会現象となったこのゲーム。より多くのキャラクターを集めるためには家から出て探し回る必要があることから、部屋にこもりがちなゲーマーの健康にも良いとする意見もある。その一方で、アイテムを求めて人々が殺到した博物館が、館内でのプレーを自粛するよう求めたり、ポケモンを探してイスラム教のモスクの中に入り込み、勝手に写真を撮る人まで現れるなど、各地で波紋が広がっている。

連日急騰する任天堂株と関連銘柄の動き

米国でゲームが公開された7月6日の終値が1万4380円だった任天堂の株価は、大型株らしからぬ急騰を続け、7月15日の終値は2万7780円に達している。出来高も1778万株強と、6日に比べると実に30倍以上になっているのだ。4760億円という売買金額は、同日上場したLINE <3838> の1050億円をはるかに超え、東証一部全体の売買金額の15%強を占めることになった。

ポケモンGOの大ヒットは、関連銘柄にも大きく影響を及ぼしている。ここではいくつかの代表的な銘柄の動きを整理しておくことにしよう。

1.サノヤスHD <7022>

旧住友系のサノヤス造船を中核とする同HDは、子会社のサノヤス・インタラクションズが大阪の万博記念公園内にある「EXPOCITY」で「ポケモンEXPOジム」を運営していることから、関連銘柄として注目されている。

一周間前の7月8日には161円だった終値が、15日には437円にまで急騰。10万弱だった出来高も4200万弱にまで急増している。

2.ディー・エヌ・エー <2432>

ディー・エヌ・エーは2015年3月、任天堂との間にスマホ向けゲームアプリの共同開発・運営などに関する業務・資本提携を結んでおり、「ポケモンGO」の大ヒットはその成果として高く評価されつつある。

このところ右肩上がりの傾向を続ける株価は、7月8日に2442円だった終値を、15日には2678円にまで上昇させた。330万強だった出来高も、12日には630万強。13日にも690万弱と、約2倍に増加している。

3.京都銀行 <8369>

任天堂の大株主でもある京都銀行は、店舗内にニンテンドーDS向けにWi-Fiサービスを提供するゾーンを設けるなど、親密度を営業展開にも利用している。

7月8日には580円だった終値が、15日には814円にまで急騰。百万強だった出来高も861万強にまで急増した。

4.第一屋製パン <2215>

パンメーカーである第一屋製パンの看板商品は「ポケモンパン」だ。ポケモン人気の再燃は、そのまま売上増に直結する可能性がある。経営再建中の低位株なので、急騰となる可能性を秘めている。

7月8日には107円だった終値は、14日には128円、15日にも122円を付けている。7万株だった出来高も、14日には420万弱にまで急増。15日も245万弱だった。

5.モバイルファクトリー <3912>

「駅奪取」や「駅奪取PLUS」、「駅メモ」などの位置情報ゲームを手掛けるモバイルファクトリーも、注目株のひとつだ。時価総額が小さく、軽い値動きを見せているだけに、今後も目が離せない。

7月8日には2590円だった終値が、15日には4700円にまで急騰。3万7000株だった出来高も110万弱にまで顕著な増加を見せている。