ファイナンシャル・プランナー(FP)であり、心理カウンセラーでもある筆者のもとには、お金メンタル系のご相談が多数寄せられます。

例えば、いろいろとお金の知識を学んで、実践しても思うような結果が出ないという場合、心が関係しているかもしれません。一例をご紹介しましょう。

外資系企業に勤めるA子さん、悩みは「お金が貯まらない」

A子さんは外資系企業に勤めるOL。十分なお給料をもらい、アラフォー独身貴族を謳歌しています。

彼女の目下の悩みは「お金が貯まらない」です。「あれば使ってしまう」と自覚はあるものの、何事にも前向きなA子さんはセミナーに通うなど自分磨きのために使っていたり、時には、お友達とお食事をしたり、お芝居を見に行ったりもするけれど、それほど無駄なことにお金を使っているという意識はありません。

一生懸命家計簿をつけてみても、どこを削ったらいいのかわからないし、貯金をしてみても、結局おろして使ってしまいます。

A子さんが貯金無しだった意外な理由

このようなタイプの方は、お金を持っているのが怖い・お金をためておくのは悪いことだ、という思いが潜んでいることがあります。A子さんの場合は、ご両親の影響でした。

ご両親は、商店街で八百屋さんを営んでいます。野菜を売ってお客さんからもらったお金は次の日の仕入れに流れていきます。「お金は回さなきゃ。使えるお金があるんだったら、商品仕入れるよ」それがお父さんの口癖でした。

それを聞いて育ったA子さんは、改めて考えてみると、お金は流れていくもので、自分のところに留まっているとちょっと怖いという思いがあることに気付きました。

「お金を貯めるといいことがある」という思いを

今まで気づかなかった深い所にある思いに気づくことがとても大事で、気づいたら第一関門突破です。

そして今度は、お金を貯めるといいことがあるという思いを入れてあげると、次第にお金を貯められるようになっていきます。家を買う資金にできる、老後が安心、など自分にとっていいことを書き出してみましょう。

積極的にお金を貯めたいと思っているのであれば、具体的な目標・具体的な金額を決めると達成しやすくなります。例えば、今年中に海外旅行に行きたいので50万円貯める、というように。

その後、A子さんは興味を持ったお金のセミナーにも通うようになり、「なぜだか使うお金が減ったんですよね」とおっしゃってました。

お金を頑張って貯めようとしているのに貯まらないという方は、まずは心から探ってみましょう。心が「貯めたい」になってから、きちんとお金の知識を身に着けると効果的にためていくことができます。

阿部 理恵
ファイナンシャルプランナー・心理カウンセラー。20年間の商社勤務時代に保険業務を担当。現在はお金のカウンセラーとして、お金にまつわるメンタル系のお悩み相談を得意とする。俳人としての顔も持つ。

(提供: DAILY ANDS

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