英HSBCホールディングスの傘下、HSBC(香港上海銀行)が、「selfie(セルフィー/携帯やタブレットなどで自分の写真を撮影できる機能)」と顔認証セキュリティー技術を利用した、ビジネス口座開設サービスを開始した。
最新テクノロジーを取りいれることで、従来ビジネス口座の開設に必要だった面倒な手続きを大幅に短縮。簡単・安全に、口座を開設できるようになる。
身分確認プロセスを簡潔化することで、顧客の時間を節約できる
顧客は自分のスマホで写真を撮影し、運転免許証やパスポートといった身分証明書とともにアップロードするだけ。あとは顔認証セキュリティーソフトが自動的に照合を行い、口座開設手続きのスピードアップが図れる。
HSBCは2015年にも、ビジネス顧客向けデジタル融資プラットフォーム「LinkScreen」を立ちあげたほか、指紋認証や声紋認証など、最新のテクノロジーを積極的に取りいれてきた銀行のひとつだ。
米コンピューター・ソフトウェア会社、Gigyaのセールス・ディレクター、リチャード・ラック氏は、消費者がパスワードやセキュリティーアンサーにうんざりしている現状を挙げ、「多くの銀行の関心は、いかに簡潔に顧客の安全を保護するかという一点に集中している」と、HSBCのデジタル化を大いに歓迎している。
selfieの信頼性に対する疑念を即座に否定し、「何十年にもわたってその信頼性が立証されてきた素晴らしい技術」とする一方で、すべての生体認証技術には弱点があることを認めている。
テクノロジーの採用に熱心なHSBCだが、2014年にはトルコ部門から大量の顧客データが流出したほか、今年1月にはオンラインバンキングが一時停止になるなど、深刻なサイバー攻撃の被害も続いてる。
こうした被害はHSBCにかぎったことではなく、デジタル化の進行とともに、世界各国の金融機関や企業、一般の消費者にまで広がっている。
消費者の安全を脅かす卑劣な犯罪を最低限に食いとめるという目的でも、銀行や企業にとって、デジタル化とセキュリティー対策をバランスよく進めていくことは必要不可欠だ。(ZUU online 編集部)
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