alternative
(写真=PIXTA)

投資のことを少し勉強したことがある人であれば、分散投資が資産運用における基本中の基本と位置づけられていることはご存知だろう。資金を特定の投資対象に一極集中させた場合、判断が的確だったときは大きな成果を得られる反面、思惑が外れたときのリスクは大きい。

その点、複数の資産に分散しておけば、いずれかで損失が発生しても他で得た利益が穴埋めし、収益を安定化させることが期待できる。こうしたことから、ポートフォリオに株式や債券などの資産を組み入れて分散投資を行っている個人投資家も少なくない。

だが、その程度にとどまっていては十分な分散とは言いがたい。グローバル化とIT化が進んだ今、各々の市場の連動性が高まってきており、「オルタナティブ投資」までカバーしておかなければ万全ではないと考えられている。「オルタナティブ投資とは何?」という読者のために紹介していこう。

オルタナティブ投資とは?

オルタナティブ投資とは、代替投資とも呼ばれ、上場株式や債券といった伝統的な資産への投資とは異なる値動きをする資産への投資を指す。投資対象には、コモディティ(原油、金、トウモロコシ…)、ヘッジファンド、不動産などが挙げられる。近年は、株価と債券価格の相関が高まる動きが見られることもあり、ポートフォリオ全体のリスクを軽減するためにオルタナティブ資産への投資が有効な手法と考えられる。それでは、オルタナティブ資産について見ていこう。