レイ・ダリオ,ブリッジウォーター
(写真=Getty Images)

ヘッジファンドの解約ラッシュが続いている。パフォーマンスの低迷に加え、手数料の高さが嫌気されているためだ。そんな状況でもレイ・ダリオ氏率いる「ブリッジウォーター」の勢いは目立つ。その人気に迫ろう。

長期低迷が続くヘッジファンドの運用成績

ヘッジファンドデータのユーリカヘッジ社によると、2015年のヘッジファンドのリターンは1.65%だったとのこと。ファンドの45%の運用成績がマイナスだったようだ。2016年も8月までの年初来のリターンは3.32%。昨年よりパフォーマンスは向上しているものの、米S&P500種株価指数の上昇率の半分以下となっている。

長期でみてもヘッジファンドのリターンの低迷が目立っている。2000年から2010年までのヘッジファンドのパフォーマンスは、リーマンショックの2008年(マイナス9.76%)とITバブル崩壊時の2002年(7.32%)を除いて2桁の実績だった。高パフォーマンスを背景にヘッジファンドの資産は世界で300兆円を超えた。それが2011年に欧州通貨危機の影響でマイナス1.77%に低下して以降、一桁代のパフォーマンスしか記録していない。

ヘッジファンドは、2%の運用手数料、20%の成功報酬が一般的な数字。2桁のパフォーマンスならまだしも1桁台では、投資家にとって高コストでしかない。

低パフォーマンスに加え、ヘッジファンドの根底的な問題が市場を収縮させている可能性も高い。20%という高すぎる成功報酬に対しEUの金融当局は規制を検討中と伝えられていること、またタックスヘイブン経由でヘッジファンドに投資してきた世界の富裕層が各国税務当局に厳しく追及されていることなどから、ヘッジファンド業界に逆風が吹いている。