トランプの政策に対する理解を深められる小説
ヘッジファンドの帝王と呼ばれるレイ・ダリオ氏の投資哲学に迫る本連載。
ここまでダリオ氏の半生や投資法、成功に近く考え方、経済システムの捉え方、先を見据える投資哲学について解説してきた。
さてレイ・ダリオ氏はトランプ政権が目指す経済について「強く生産性の高い人物を望む」 と評している。そしてその政策方針を理解するために有用な書籍としてアイン・ランド氏 の小説を薦めている。
【第5回】ではダリオ氏推奨のアイン・ランド氏の思想に迫りながら、ランド氏の代表作といえる小説を2編紹介する。
FRB議長にも影響を与えたアイン・ランド氏
世界最大級のヘッジファンド「ブリッジ・ウォーター・アソシエイツ」の創業者であり、世界的な投資家であるレイ・ダリオ氏がトランプ次期米国大統領の経済政策を理解するために役立つ小説としてアイン・ランド氏の小説を紹介し、一部で話題になっている。
アイン・ランドという名前は日本ではほとんど馴染みがないが、米国では非常に有名な人物であり、1987年から2006年という長期間に渡ってFRB議長を歴任したアラン・グリーンスパン元FRB議長にも影響を与えている。。
では、レイ・ダリオ氏も推薦するアイン・ランド氏とは一体どのような人物で、どのような著作があるのだろうか。今回はトランプ氏の経済政策を理解するために役立つというアイン・ランド氏の著作について解説していこう。