賃貸併用住宅の注意点

●売却に時間が掛かる

賃貸併用住宅は、不動産投資に興味のない方にとっては、不必要に高価な住宅です。

また、賃貸用スペースのみを求める投資家にとっては、居住用スペースを賃貸に出した場合の利回りが低くなることが多く、魅力的には映らないでしょう。中古の賃貸併用住宅は需要が少なく、売却に時間がかかる可能性が高いという点も注意が必要です。

●転勤の可能性が高いとメリットが小さい

前述の通り、居住用スペースは面積に対する賃料が低い傾向にありますし、売却が難しいため、転勤先で新たに住宅を購入することも難しいです。そのため、転勤の可能性が高い方には、賃貸併用住宅のメリットは小さいといえるでしょう。

●家族の理解が必要

賃貸併用住宅は、居住用スペースと賃貸用スペースが同じ建物内にあります。入居者と顔を合わせる機会も多く、設備の不具合があった場合、入居者が大家さんに直接問い合わせてくる可能性も高いと思われます。

裏を返せば、入居者に対して行き届いたサービスを提供できるということにもなりますが、少なくとも家族の理解は必要になるでしょう。

賃貸併用住宅は、土地を有効活用する目的の場合、最もリスクの低い不動産投資といえます。もちろん、不動産投資であることに変わりは無いので、賃貸需要が旺盛であることや経営者としての自覚を持って取り組まなければならない点は、区分マンションや通常のアパート経営と変わりません。

メリットと注意点についてよく考えた上で、賃貸併用住宅を不動産投資のひとつの選択肢にしてもいいかもしれません。(提供: 不動産投資ジャーナル

【関連記事 不動産投資ジャーナル】
平成28年度税制改正で規制が入る「不動産投資に関する消費税還付」とは?
日銀のマイナス金利が不動産投資に与える影響とは?
不動産投資の成否のカギは対象エリアでの賃料相場の把握
規制緩和でAirbnbでの空室運用が実現!?高稼働率の実現も夢ではない
ROIを自分で計算できるようになりましょう! 不動産投資の重要指標