過激な公約は大統領になるための布石 長期的には経済衰退?
アメリカの不動産王になったトランプ氏には通常の政治家とは異なるエンターティナーとしてのキャラクターがある。
その点からみると過激な公約は大統領になるための布石であり、実際にそれが実現するかどうかはわからないとみる向きもある。大統領になったあとは対外的な面も含めて意外に堅実な経済政策を行っていく可能性も十分にあるだろう。
ただ、選挙前の公約が実現され始めたならば、一時的にアメリカの経済は大きく上向くのかもしれないが、長期的にみると世界経済は衰退していくのではないだろうか。かつてのアメリカンドリームが隆盛を強めたアメリカ一強時代。それは日本でバブルが起きる以前のドルの価値が強かった時代であるが、アメリカは今まさしくその時代へと戻ろうとしている。しかし、世界経済を円滑に回すためには、対外的な閉鎖を続けることが困難であることは時代によって証明されている。
トランプ政権誕生により、国民の一部が裕福になりアメリカに新たなバブルが生じたとしてもそれが果たしていつまで続くのかは疑問だ。今、トランプ大統領の政策展開に対する本気度合いが試されるときだといえよう。
谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学を卒業後、証券会社において証券ディーリング業務を経験。ヤフーファイナンスの「投資の達人」においてコラムニストとしても活動。2015年には年間で「ベストパフォーマー賞」「勝率賞」において同時受賞。個人ブログ「
インカムライフ.com
」を運営。著書に『
元証券ディーラーたにやんの超・優待投資 草食編 Kindle版
』(インカムライフ出版)がある。
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