トランプ氏の勝利に、日本の外為・株式市場は大きく反応した。大統領選当日、日経平均株価は一時1000円を超える下げになるなどブレグジットと同程度の値動きを見せ市場関係者を落胆させたが。次の日には一転、ドル円相場が大きく円安へと振れ、株式市場も何事もなかったかのように大統領選前の水準まで株価を戻した。17日の日経平均株価は1万7862円63銭で引けている。一体これは何を意味しているのだろうか。トランプ氏の政策から今後の世界経済の今後を考えていこう。

マーケットはトランプ大統領誕生を「買い」と判断

不動産王、銃規制に反対、移民排除、対外政策には否定的、アメリカ第一主義……、トランプ氏は、いかにも「アメリカ代表」のイメージがつきまとう。大統領選前からこのイメージは強くあったはずだが、それでもトランプ氏が選出されたということは、アメリカ国民の多くがトランプ氏になにかしらの期待感を持っていることが予想できる。その期待感は、増え続ける移民、銃規制への世論の流れを潔いほどに排除しようとするトランプへの期待感だといえる。

時代の流れに対してアメリカ国民の多くが抱える心理的なわだかまりにうまく乗りかかって大統領選の座についたのだ。

一方で移民や同性愛者の楽園といえるカリフォルニア州はトランプ氏反対の姿勢が非常に強いことで有名だ。すでに、カリフォルニア州はアメリカ合衆国から抜け出して、独立の国家になろうとする「カレグジット」なども主張され大きな話題となっている。トランプ新政権に対する風当たりは今後ますます強くなっていくことが予想される。

トランプ支持派の心を射抜いた2つの政策

アメリカ国民は現在トランプ大統領におおきな夢(アメリカンドリーム)を抱いている。低所得者への減税案と対外的な排除(貿易や移民)という過激な公約を掲げたことは、アメリカ国民が抱えていたわだかまりを一気に吹き飛ばしたようだ。

確かにトランプ氏には敵も多いが、この手のタイプは熱狂的な信者がつく場合が多い。現在、給料が少なくなって生活が苦しい人、移民たちによって職を奪われたと考えている人たちにとって、トランプ大統領誕生は一種の救いのようにも見えているのかもしれない。トランプ氏の政策が実現するようであれば一時的にも、アメリカ国民の生活水準は上がるかもしれない。そして文字通り昔の強いアメリカが戻り、株価もドルの価値も上がっていくだろう。