11月22日は「いい夫婦」の日。1988年に始まったというこの日にちなみ、このほど発表された、結婚幸福度を測った「QOM全国ランキング」で、都道府県の幸福度順位が明らかになった。
ランキングは「結婚の幸福度」を客観的に測定し、数値化したデータを使っている。測定の対象者は全国12万人以上にのぼっている。このランキングの元となったQOMとは「Quality of Marriage」の略。20歳〜69歳までの夫婦への定量調査を元に2013年に開発された、現代の日本人の結婚観を反映した「結婚の幸福度」の数値化だ。
結婚生活における幸福度と相関性の高い「自己PR力」「観察力」「ケンカ力」「仲良し力」「境界力」「過去未来力」といった6カテゴリー・全80問の設問に答え、100点満点で数値化している。「QOM全国ランキング」を発表したのは、婚活支援サービスを展開しているパートナーエージェント。
最下位をのぞいた下位から見ていこう。
ワースト4は昨年と同じ
46位 新潟県(46)
45位 秋田県(45)
44位 三重県(44)
43位 岐阜県(40)
42位 奈良県(38)
41位 石川県(32)
40位 島根県(36)
39位 福井県(41)
38位 山口県(43)
37位 青森県(37)
36位 香川県(39)
35位 富山県(30)
34位 茨城県(29)
33位 福島県(34)
32位 群馬県(35)
31位 山形県(31)
30位 滋賀県(28)
29位 愛媛県(25)
28位 徳島県(42)
27位 岩手県(28)
26位 長野県(27)
25位 北海道(26)
ここでは最下位をのぞいて紹介しているが、実はワースト4は昨年と動きがない。徳島県が42位から28位に大きくランクアップしていることが目を引く。
最下位は? 1位は?
24位 広島県(21)
23位 佐賀県(17)
22位 和歌山県(33)
21位 兵庫県(23)
20位 愛知県(24)
19位 大阪府(20)
18位 宮城県(16)
17位 長崎県(15)
16位 栃木県(18)
15位 静岡県(14)
14位 岡山県(19)
13位 山梨県(11)
12位 千葉県(13)
11位 埼玉県(12)
10位 大分県(6)
9位 京都府(9)
8位 熊本県(8)
7位 福岡県(5)
6位 神奈川県(7)
5位 高知県(10)
4位 沖縄県(4)
3位 東京都(1)
2位 宮崎県(1)
上位をみると、10位以内に九州・沖縄が多いことが分かる。残る最下位と1位はどこかというと、
47位 鳥取県(47)
1位 鹿児島県(3)
という結果で、最上位も九州の自治体だった。
QOMが低いであろう夫婦は離婚に至り、データの測定外になる。ランキング上位の都道府県は、もともとQOMが高い状態で結婚生活を維持している夫婦が、測定の対象の多数を占めていると考えられ、離婚率の高さとQOMの高さは密接な関係にあるというのだ。
下位の自治体のQOMが低い理由は「コミュニケーションの土台が脆弱の傾向にある」と同社は分析している。コミュニケーションの中でも「自己PR力」や「観察力」が低いと考えられるというが、QOMにおける「自己PR力」とは、自分の性格や価値観・行動基準を言葉や態度でパートナーに伝え理解してもらえる力のこと。「観察力」とは、パートナーの性格や価値観・行動基準を俊敏かつ的確にとらえ、理解する力のこと。
たとえるなら「あうんの呼吸」だろう。一般的に言われている鳥取県の県民性は「真面目で粘り強く、口下手」。新潟県は「保守的で忍耐強い」、秋田県は「口数が少なく、頼まれると断れない」といった県民性が挙げられる。
これら県民性とQOMを照らし合わせると、パートナーと「あうんの呼吸」が上手く行われていないことが考えられる。多くの夫婦は「あうんの呼吸」を求める傾向にあるとされるが、自分の考えを伝えることや相手の気持ちを考えることを怠ってしまっては成り立たない。
今回のランキングで見えたQOMの低さは、県民性(=口下手・忍耐)にあるとはもちろん言えない。しかし「夫婦だから分かっているだろう」という考えにあぐらをかいて、さらなる夫婦間のズレを起こさないためにも、言葉で伝える努力・感情を読み取る努力や我慢をさせていないかなどを改める必要はあるかもしれない。(ZUU online 編集部)