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(写真=PIXTA)

自身の老後については誰しも、思う存分旅行を満喫したい、地方でのんびりと暮らしたいなどの夢を持っているものだ。そのために、今頑張って仕事をしているという人も多いだろう。しかし、現実的には、一体どれくらいの資金があれば、そのようなゆとりある生活が送れるのか、具体的な金額を考えことがあるだろうか。

年金の問題、病気や怪我など、老後に抱えるリスクは思いの外多い。ここでは、老後の夢を叶えるためには、一体どれくらいの貯金をしておけば安心なのかについて紹介する。


老後の支出・収入を検討

公益財団法人生命保険文化センターによると、世帯主が60歳以上の無職世帯(2人以上世帯)では、毎月約7万円の赤字、単身無職世帯では約4万円の赤字があり、貯蓄を切り崩して生活をしているという。

世帯主が60歳以上の無職世帯(2人以上世帯)を例にとると、可処分所得およそ18万円に対し、出費支出は24万8000円、すなわち月々の赤字は6万8000円となる。

収入のほとんどは、公的年金の給付によるものである。では、支出についてはどうだろうか。多くの割合を占めているのが食料費である。月に6万6517円は、支出全体の26.8パーセントを占めている。教育娯楽費は2万5405円で10.3パーセント、光熱・水道費が2万2390円で9.0パーセントである。住居費用は、家を購入しローンの返済が終わっているのであれば、負担は少ないだろう。しかし、賃貸である場合には固定費としての負担が死ぬまで続くことになる。

注目すべきは、保険医療費である。高齢になれば、病気や怪我のリスクが高まる。平均で1万5027円と全体の6.1パーセントを占める。これは、若い時に健康な人であれば、想定できない金額だろう。その他の項目については、それまでの生活とさほど変わらない水準だろう。

セカンドライフに必要な貯金額をシミュレーション

では上述の費用を基に、老後の楽しみを重視した場合のシミュレーションをしてみよう。ここでも、世帯主が60歳以上の無職世帯(2人以上世帯)を例に解説していく。

老後に夫婦で月に1回旅行をする場合

月に1度、夫婦で国内旅行をする場合を考えてみよう。交通費を含む旅行代を6万円とすると、60歳から80歳までの20年間続けた場合には、1年で72万円、20年で1440万円となる。それに加え、前述の月々の赤字分を補うには、最低でも年間81万6000円、20年間で1632万円の貯蓄が必要ということになる。赤字補てん分と旅行代を合計すると、3072万円の貯蓄が必要ということになる。海外旅行に行きたいという場合には、さらに貯蓄しておく必要があるだろう。

地方で田舎暮らしをする場合

フィデリティ退職・投資教育研究所の資料によれば、東京の物価を100とした場合、相対的に物価が低いのは秋田市の91.9パーセントである。仮に、秋田市に移住をした場合には、単純計算はできないものの食料費は月に6万1129円に抑えられる可能性がある。それにより、赤字分を補填でき、その分を娯楽費に回すこともできるだろう。しかし、地方で暮らす場合には、灯油代などの光熱費やガソリン代などをはじめ、その土地ならではの出費が増える可能性もあるため、念入りに検討しなくてはならない。

老後用の貯金額の平均

単身の場合

金融広報中央委員会の2016年「家計の金融行動に関する調査」を見ると、単身世帯の金融資産保有額の平均は822万円だ。そのうち、預貯金が48.8パーセントと保有資産の多くを占めており、現金での貯金はおよそ401万である。それについで、債権や株式、投資信託といった有価証券がおよそ237万円で28.8パーセントを占める。単身世帯の場合、貯蓄だけでなく投資の割合が大きいことに気づかされる。

2人以上世帯の場合

同調査の2人以上世帯以上の場合はどうだろうか。金融資産の保有額は、平均で1078万円である。単身世帯との差は256万円である。同項目で比較をして見ると、預貯金の割合は55.3パーセントと、単身者よりも大きい。有価証券は16.1パーセントだ。2人以上世帯の特徴として、生命保険の割合が17.6パーセントと、10.5パーセントである単身者に比べ大きいことがわかる。2人以上世帯では、より安定的な割合を組んでいる人が多いということになる。

貯金目標額と計画の立て方

ご覧いただいたように、単身者と2人以上世帯では貯蓄目標額は変わってくる。単身者の場合には、これから結婚をする可能性を含めて2人以上世帯の貯蓄額を参考にしてほしい。生涯独身を貫くと決めていて、しかも老後にお金のかかる趣味を行わない場合であれば、単身者の貯蓄額を目安にするのもいいだろう。

2人以上世帯の場合には、先に述べた貯蓄額では1078万円では十分とは言えないだろう。単身者の貯蓄額が822万円ということは、2人以上世帯であれば、単純にその2倍は貯蓄しておきたい。それに加え、子どもや孫への支援など2人以上世帯ならではの出費もあるだろう。そう考えると、老後の楽しみを満喫するためには、やはりもう少し余裕が欲しい。

自分の老後は自分で守る

年金の問題をはじめ、これからの日本の経済事情は刻々と変化していくだろう。その変化に対応できなければ、老後の安心を手にすることはできない。着実に貯蓄をすることももちろん大切だが、資産運用の知識を身につけ、自分の身は自分で守るという考え方が今後必要になってくるだろう。早いうちに知識をつけ、安心して老後を過ごしていただきたい。

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