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(写真=Thinkstock/Getty Images)

中国の大手自動車ガラス交換パーツ製造会社、Fuyaoが、自国の高税負担率を理由に製造基盤を米国に移転させる決定をくだしたことが、様々な議論を巻き起こしている。

かつては「低コストな製造地」として海外企業による工場新設が相次いだ中国だが、近年は税金や人件費の高騰が続き、海外企業にとっての魅力が薄れ始めているだけではなく、自国企業の海外流出が目立ち始めた。

デュアン会長「米国で製造した方が結果的に安上がり」

英テレグラフ紙の報道によると、Fuyao Glass Industry Groupのカオ・デュアン会長は今年10月、6000万ドル(約70億2600万円)を投じて米オハイオ州に工場を新設する意向を明らかにした。この決定に対し、SNSをとおして「デュアン会長は自国を見捨てようとしている」という非難が殺到したという。

Fuyaoはゼネラルモーターズやフォルクスワーゲンといった国際大手を取引先とし、世界最大規模の自動車用事ガラスパーツ業規模を誇る。昨年の利益は26億人民元(約438億1160万円)。中国側にとって手痛い損失と受けとめられるのは当然だろう。

デュアン会長は、中国の製造業者に課せられた税負担率が、米国と比較すると35%も高い点を指摘。製造コスト自体は中国の方が安上がりではあるが、米国における地代や光熱費を含むコストの低さと天秤にかけると、「基盤を米国に築いた方がより多くの利益が創出できる」と反論している。

またトランプ氏が選挙活動中から唱えていた、中国・メキシコへの高関税対策の意図もあるはずだ。

こうした中国企業による製造基盤移動は、近年徐々に活発化しつつある。最近の例を挙げると、Adidasやアルマーニなどの衣服を製造している中国衣料製造会社、Tianyuan Garmentも、来年から2021年にかけて米南部アーカンソー州に工場を新設すると、米フォーブス誌が10月に報じている。

人件費の低さをウリに世界中の企業を誘致してきた中国だが、これらの企業の東南アジアや米国の流出は今後ますます加速しそうな気配だ。(ZUU online 編集部)

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