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(写真=Thinkstock/Getty Images)

近年驚異的な経済発展を遂げ今後も順調な成長が継続すると期待されていたシンガポールだが、国内では景気減退への懸念が確実に増しているようだ。

シンガポール金融管理局(MAS)による調査では、エコノミストが2017年の1人当たりの国内生産量(GDP)成長率見通しを1.7%から1.5%に下方修正。シンガポール事業連盟(SBF)による「国際ビジネスサーベイ」でも5割の企業が悲観的な見解を示し、政府になんらかの対応策を求めている。

シンガポールドル安への誘導の可能性も?

1人当たりの国内生産量(GDP)は5万2888ドル/約618万円(2016年10月IMFデータ)。世界8位、アジア圏ではマカオに次いで2位の生産高を誇るシンガポール経済に、かげりが見え始めたのは2015年。

同年第2四半期のGDPが前期比年率4%減に落ちこみ、シンガポール通産省が15年間の予測成長幅の上限を2.5%へと1.5ポイント下方修正するなど、失速の兆候が感じられた。

2016年第4四半期は3.7%の伸びをみせるなど回復基調が期待できるかと思われたが、中国経済の減速、Brexit、欧州選挙戦の行く末など、シンガポール経済にネガティブな影響を与える要因で市場があふれていると、一部の専門家は分析している。

悲観的な空気は、MASが四半期ごとに実施しているサーベイにも反映。昨年12月の結果では、22人のエコノミストによる成長予想の中央値が、2016年予想値1.4%(同年9月比0.8ポイント減)、2017年1.5%(0.2%)に引きさげられた。

一方昨年10月から11月にわたり集計されたSBFのサーベイでは、調査に協力した1100社の48%が2017年の景気に悲観的な見解を示している。

実際に景気減退が進めば、外国人就労者大国であるシンガポールでは、国民の不満が移民問題に発展する可能性も十分に考えられる。景気減退が失業率を押しあげ、外国人就労者の制限をさらに強化する声が、雇用先を求める国民間で強まるだろう。しかし過剰な制限は、経済低迷にとどめを刺す結果になりかねない。

シンガポールは為替政策を目安としているが、シンガポールドル安への誘導移行を予測する専門家もいると、ザ・ストレーツ・タイムズ紙は報じている。(ZUU online 編集部)

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