「2016年交通渋滞のひどい都市ランキング」のトップ3は、メキシコ、バンコク、イスタンブールであることが判明した。日本の大都市も常に渋滞しているイメージが強いかも知れないが、地下鉄を始めとする公共交通機関の発展、駐車規制などが効果をあげ、ランキング圏外の結果となった。

全体的に新興国の大都市が上位を独占しており、渋滞の少ない都市と比較すると平均1.4倍から1.6倍、夕方のピーク時には最高2倍の移動時間がかかると報告されている。

交通渋滞の主要原因は各都市ごとに異なるようだ。人口密度の高さ、道路交通網不足、気候による影響などが挙げられているほか、経済成長との関連性も一部で指摘されている。
ランキングを作成したオランダの大手カーナビ会社TomTomの調査によると、2008年以降、世界的な交通量は13%増えているが地域的には大幅な差が生じている。

金融危機以降、好調な経済回復を見せた北米の交通量増加率は平均を上回る17%を記録しているのに対し、景気の不安定さを払拭できずにいる欧州ではわずか2%増にとどまっている。中でも失業率の高いイタリアやスペインでは、過去15年間で7%から13%の減少を見せるなど両極端だ。

高速や道路を拡大するだけでは交通渋滞が解消されないことは、TomTomのシニア事業開発者、ニック・コーン氏も認識しており、交通機関のインフラ整備や自転車、徒歩による移動を推奨している。

ランキングは世界38カ国、295都市の2015年のデータに基づいて作成された。

交通渋滞のひどい世界の20都市

20位 重慶市(中)
19位 台北市(台)
18位 マルセイユ(仏)
17位 杭州市(中)
16位 ロンドン(英)
15位 ローマ(伊)
14位 北京(中)
13位 ワルシャワ(ポーランド)
12位 天津市(中)
11位 サンクトペテルブルク(露)

9位 ロサンゼルス(米)
9位 成都市(中)
6位 レシフェ(ブラジル)
6位 サルバドール(ブラジル)
6位 ブカレスト (ルーマニア)
5位 モスクワ(露)
4位 リオデジャネイロ(ブラジル)
3位 イスタンブール(トルコ)
2位 バンコク(タイ)57%
1位 メキシコシティ(メキシコ)

(ZUU online 編集部)