中国,日中関係,東南アジア
(写真=PIXTA)

中国政府は初めての「東南アジア安全合作政策白書」を発表した。この白書は、東南アジアの安全保障を高度に重視した中国が、その実現すべき戦略意図を“透明化”したものだそうである。また東南アジア地区の安全に積極的に関わる中国の能力を表すとともに、国際社会に中国の立場と主張を明示し、不必要な憶測や誤解を防ぐことも目的という。一体どのような内容となっているのだろうか。

以下新華社配信の解説記事を見てみよう。

東南アジアの重要性

不確実性に彩られ、起伏の多かった2016年の国際社会、世界で最も活力と潜在力とを示したのは東南アジアであった。

中国国際問題研究院東南アジア研究所の劉所長は、東南アジアでの中国の重要性はとみに増大している。そして国際社会はそこでの中国の一挙手一投足に高い関心を向けている。しかし外界の世論は、中国の東南アジア安保政策の意図を十分理解していない。白書は政策の透明度を上げ、国家間の相互信頼を増進するため大きな意義を持つものだ。

一方で中国の利害をも明らかにしたことは、中国の自信をも体現しているとも発言した。

中国には東南アジア地区の良好な発展のため、6点の主張がある。包括的共同開発の促進、パートナーシップの確立、規制の緩和、新しいルールの建設、密接な軍事交流、矛盾の適切な処理のことである。またこの6点の主張は、中国と各国との長期にわたる交流の最大公約数となる。

各国に対して中国を誤解せず、6つの主張点をしっかり理解するよう促している。相当な上から目線であるが、米国にとって代わろうとする意図のようにも思える。

主要国との関係