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(写真=S_L/Shutterstock.com)

「体が丈夫だから保険に加入しなくとも大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、先のことは誰にもわかりません。治療に時間やお金のかかる病気にかかってしまったり、不慮の事故にあったりする可能性は誰にでもあるのです。

病気やケガが理由で仕事を辞めなければいけない状況になった場合、経済的に困ることになるでしょう。また、手術が必要な場合は、経済的にさらに厳しい状況になることも考えられます。そのようなリスクに備えるのが、保険の役割です。今回は、病気やケガによる手術が必要になった時に役に立つ、手術給付金について解説します。

手術給付金とは? どんな時に受け取れる?

「手術給付金」の保障がついた保険に加入していると、あらかじめ定められた給付倍率の金額を受け取ることができます。手術を受ける場合、実際の費用のほかに、通院費や入院費、働けない分の収入の補填、今後のリハビリに必要な費用などさまざまなお金が必要になります。

保険会社によって、このような直接手術には関係ない費用までカバーするタイプの保険もあります。こうしたプラスアルファの出費が出ることから、かかる金額をシミュレーションし、自分に必要な保障内容をいま一度検討しましょう。

また、どのような病気やケガでも、手術給付金が受け取れるというわけではありません。該当する「手術」や「手術給付金を支払いできる範囲」などの細かい条件が保険会社によって定められています。

公益財団法人生命保険文化センターの「生命保険・相談マニュアル」によると、大きく三つのタイプに分けられます。

一つめは「88種類の手術を対象にしているタイプ」です。こちらは受ける手術によって、入院給付金日額を元に、10倍・20倍・40倍と給付金が支払われます。詳しくは約款に記載されるので、確認しましょう。

二つめは「公的医療保険対象の手術を対象にしているタイプ」です。一部例外はありますが、公的医療保険が適用される手術に支払われます。入院を伴わない場合は入院給付金日額の5倍、入院を伴う場合は10倍もしくは20倍となっています。一部の例外や、給付倍率は確認しておきましょう。

三つめは「88種類型と公的医療保険対象型の併用タイプ」です。88種類に含まれる手術の場合は、そちらで規定された給付倍率が適用されます。88種類に該当しないが、入院を伴う公的医療保険の対象手術ならば、給付倍率は入院給付金日額の5倍で受け取ることができます。

これらが基本になりますが、商品によっても保障範囲が変わる可能性があるので、詳細は自身が加入している保険商品を扱う保険会社や代理店の窓口で確認しましょう。

手術給付金が支払われないケースとは

基本的には自由診療の手術は、手術給付金の支払い対象外となります。このほか、保険商品によって給付金対象・対象外の規定が異なり、保険診療の項目であっても手術給付金の支払い対象から外れる場合もあります。自身が加入している、もしくは加入を検討しているものについては今一度確認が必要です。

また、加入時期などによっても給付対象が異なる場合もあるため、定期的な見直しが必要になります。

手術給付金はどれくらいもらえる?

手術給付金が一律の保険商品もありますが、保険の種類や手術の内容などにより異なる商品もあります。詳しくは約款に明記してありますが、契約時に確認することをおすすめします。

前述した通り、手術の種類に応じて、入院給付金日額の10倍・20倍・40倍のように手術給付金が決まるパターンが多く、入院給付金日額は入院一日あたりの保障金額です。例えば入院給付金日額が1万円の保険に加入し、10倍の設定がなされている手術をした場合、手術給付金は10万円ということになります。

手術給付金は入院保険同様、保険商品により異なってきます。医療保険への加入を考える際には、手術給付金に関する項目なども、しっかりと確認したうえで検討しましょう。(提供: 保険見直しonline

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