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Soul EV(画像=Webサイトより)

日本に入ってきていないので馴染みがないかもしれないが、韓国・起亜自動車は自動運転にかなり積極的だ。2030年までに完全自動運転車を導入する計画だという。今回は韓国の自動車メーカーの自動運転計画について考えてみたい。

自動運転車のために20億ドルの投資

「2030年までに完全自動運転車を投入する」--2016年1月に米国ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市、コンシューマーエレクトロニクスショー(CES)で起亜自動車が発表した。

ヒュンダイ・起亜自動車グループのファン・スンホ車両ITセンター長は、2020年までに部分的な自動運転が可能な車両を作り、2030年までには完全な自動運転車を量産すると発表した。

起亜はヒュンダイと一緒に、2018年までに20億ドルを投資し開発費用にあてるという。この投資によりAdvanced Driver Assistance System(ADAS)と呼ばれる新しい技術のための雇用を生み出すことができる。

ヒュンダイ自動車のセントラル・アドバンスド・リサーチ・アンド・エンジニアリング・インスティテュートの副社長を務めるタエウォン・リム氏は以下のようにコメントを寄せている。

「完全自動運転の車両はまだ開発途中段階で、すぐに実行できるというわけではありません。でもリサーチや厳しい製品テストを行い続けることで、自動運転車がより現実味を帯びてくるのです」

ドライブワイズで賢く運転に集中

そして同じ場所で自動運転に関するサブブランドであるドライブワイズ(DRIVE WISE)ついても発表された。

渋滞や車線変更など、運転中は神経をすり減らすことが多いものだ。そのようなストレスをこの賢い運転という意味のドライブワイズが減らし、運転に楽しく集中できるようにする仕組みである。

「ハイウェイ・オートノマス・ドライビング」はレーダーとカメラ認識を組み合わせて最適な走行レーンを選ぶ。そのレーンに止まるのか、他の車を追い越して進むのか。それとも違う道を通るのかなどを選んでくれる。ドライバーが入力する作業は必要ない。

「アーバン・オートノマス・ドライビング」はGPSのセンサーを使って、道路の上の車の位置を認識し、時々刻々と変わっていく過密な都市部の交通の状況に合わせて安全にナビゲートをしてくれる。

「プリシーディング・ビークル・フォローイング」は、前の車に追従する仕組みだ。自分の車が前の車とどのくらい離れるのかが適正かを判断し、もし道路が道路の目印が鮮明でない、あるいはコンディションが悪い道であった場合は、安全な車間距離で追従する。

「トラフィック・ジャム・アシスト」は混雑した道路でも、車間距離を適切に保ち、出来る限りゆったりと走れる道に誘導する。「オートノマス・バレット・パーキング」はドライバーが車からおりても、車が自分で駐車をしてくれるシステムだ。スマートキーやスマートウォッチでオーナーを認識する。

ドライブワイズテクノロジーは起亜自動車の顧客にとって運転が安全にそして簡単になることを第一に考えられてデザインされている。危険を察知した場合には、最も早い段階でドライバーあるいは車を適切に動かし、ドライバーがダイレクトにコントロールもできる。

先進的な韓国の自動運転技術

ドライブワイズテクノロジーはまた、ドライバーと車を新しいヒューマン・マシン・インターフェイスでつなげており、コミュニケーションできる機能が備わっている。例えば、ジェスチャーコントロールや指紋認証、スマートデバイスによるコネクティビティなどだ。

そのCESでも展示されていたi-コクピットという運転席では、ブラインドコントロールのコンセプトに基づいて指紋認証のタッチパッドやジェスチャー認識によって車のコントロールを行うことができた。指紋やスマートウォッチのデータにもとづき、自動的にドライバーの好みを認識することができる。

例えば、車がすぐにキャビンの環境を変化させて好みの音楽を流し、室温を快適に保ち、インスツルメントパネルで様々なインフォメーションを映し出すといったことも可能だ。

またSoul EVという名前の、起亜自動車が最初にグローバルで販売した電気自動車に、この次世代のドライブワイズテクノロジーを搭載した車が、米国のネバダ州の公道で走れる特別な許可が2016年におりた。デスバレーでテストが行えるというわけだ。

結局のところこのドライブワイズワイズテクノロジーをV2X(Vehicle-to-everything)まで高めていけるかが、成功へのキーポイントとなっている。V2Xはセンサー、レーダー、LiDAR(Light Detection And Ranging)のセットと外部カメラをつけ、人間のドライバーがしているように障害物を認知できる。そのシステムは車と車、そして車とインフラのテクノロジーと同様に、全てのドライビングのシナリオが記録されながら、障害物や潜在的な脅威を察知できないといけない。

10数年の間にこれらを解決して行く必要があるが、ヒュンダイ自動車の協力があれば、おそらく可能だろう。その一つの答えは2016年の11月にロサンゼルスで開かれたモーターショーにあった。ヒュンダイが披露したのはIONIQのコンセプトカーで、これは自動完全自動運転車の理想型だった。

トヨタ、日産、メルセデスベンツ、BNWなど大手企業も相次いで自動運転車の開発を進めており、そういった情報は耳に入ってきやすいが、ときには韓国メーカーにも注意を向けることも必要ではないだろうか。(モータージャーナリスト 高橋大介)

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