アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

今日は幾分暖かいというか寒さが和らいだ感じです。米国株高を受けて大幅高となりましたが、円高気味のなかでの大幅上昇で何となく違和感がある感じです。空売りが積み上がっているなかで日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)を迎えるということでその前に手仕舞いをしておくということで買い戻しが入っているのだと思います。

昨日は金融株が大きく買われましたが米国の金利が上昇して利益が出るというようなコメントもありましたが、金利が上昇するということは債券の価格が下落するということなのですから、評価益が減るということになります。金利が高いということは債券が安く買えるということなのですから、これから買う人は利益が出やすいということで、金利と債権の価格の関係は勘違いしている向きも多いので、しっかりと見ておいた方が良いと思います。金利が上昇して債券の価格が下落するから慌てて債券を売って株にシフトするということなので株があがるのです。昨年12月までの米国金利上昇=株高の要因がこの動きです。その流れが再び始まったのかどうかということですが、今回は単純に日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)前の持ち高調整ではないかと思います。

米国株が堅調、為替も円安となったことから本日の日本市場も買い先行となりそうです。週末ということで手仕舞い売りも嵩んでくるのでしょうが、逆に買い戻しが多いようであれば昨日のような大きな上昇ということもありそうです。ただ、連日の大幅高の後ということでもあり、上値も重くなりそうで、いったん上値の重さが気になると手仕舞い売りを急ぐ動きも出てきでそうです。

19,500円を目指す動きになっていますが19,500円~600円では上値も重くなるのではないかと思います。20,000円を付けるということになるとさらに円安が進む必要もありそうで、逆にドル高を嫌気する動きが出てくるという懸念もあり、上値は限られそうです。来週の日銀の金融政策決定会合が終われば手仕舞い売りも嵩んでくるのでしょう。

本日の投資戦略

昨日も特に材料があったということでもなく、為替には動きがなかったのですが、大きな上昇となりました。ちょうど年始の時と同じで何もないなかでの急騰という感じでした。来週の日銀の金融政策決定会合や決算発表が本格化するなかで円安を好感しての上方修正銘柄も多く、買い戻しを急ぐ動きもあったものと思います。

やはりこうなると下がらないという雰囲気になって来るのでしょうが、このまま下がらないということでもなく、まだまだ保ち合いが続くのではないかと思います。日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)が終わればドル高=円安を嫌気する動きも米国で強まりそうで、再度調整となるのではないかと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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