米ゴールドマン・サックスのストラテジストや独アリアンツのエコノミストが、市場を取り巻く楽観的な雰囲気に懐疑的であることがCNBCの報道から判明した。
ゴールドマンのチーフ・エクイティ・ストラテジスト、デヴィッド・コスティン氏は、「投資家の楽観視とラリーの現実のギャップは、市場の認知的不協和の兆しだ」と冷静に分析している。
「大型インデックスは今後2%上昇後、年末にかけて4%下落」?
昨年11月の米大統領選挙以降、米経済拡大の期待から「トランプラリー」が続く米ドル相場。先行きの不透明さを含みつつも、 S&P500指数やナスダック総合指数は史上最高値を更新。
法人税引きさげや国内への資金回帰を始めとするトランプ政策に、投資家が過度の期待を膨らますのも無理はない状況だ。
市場に漂う浮足立った空気を後目に、ゴールドマンは2017年の市場の動きに対して悲観的な予想を変えていない。大型インデックスは今後2%上昇後、年末にかけて4%落ちこむと見ている。
コスティン氏は「投資家の楽観的なムードはピークに達しつつある」とコメント。政策による実際の利益が投資家を現実に引き戻す日がそう遠くはないと予想している。
第4四半期には堅調な利益を創出したS&P500社も2017年の予想は1%低下と、ラリーに陰りをさす材料となりかねない。しかし多くの投資家が不安要素にはふたをし、ラリーの継続をひたすら願っている。
独アリアンツのチーフ・エコノミスト・アドバイザー、モハメド・エラリアン氏も同様の見解だ。追加利上げが実施されれば米ドルをさらに押しあげることになり、結果的に市場価値の妨げになると警告している。(ZUU online 編集部)
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