保険は、年代やライフスタイルの変化によって、その都度見直す必要があります。特に女性は結婚や出産で仕事を辞めて家庭に入ったり、再び働きに出たりと、ライフスタイルが大きく変わることが多いため、保険見直しの必要性も高くなります。
そこで今回は、結婚を機に退職した30代前半の主婦Bさん(子どもなし)を例に、主婦が仕事を再開する場合の保険の見直しのポイントについて考えてみたいと思います。
主婦はどんな保険に加入しているのか。
一般に、主婦はどのような保険に加入しているのでしょうか。公益財団法人生命保険文化センターの「平成27年度生命保険に関する全国実態調査」によると、妻の生命保険の加入率は全生保(民保(かんぽ生命含む)、簡保、JA、県民共済・生協等の4つの機関の総称)で77.2%、民保(民間の生命保険の略称)で62.3%となっています。夫婦ともに加入しているのは74.2%と、2012年に比べ3.9ポイント減少しました。
「医療保険」の入院給付金額については、平均日額8,300円となっており、「がん保険」の入院給付金日額の平均額は1万200円となっています。また、妻の死亡保険に関しては平均807万円です。
妻が働きに出ると妻の保障額は増やす?減らす?
それでは、Bさんが仕事を再開した場合、Bさん自身の保障額をどのように考えたらよいのでしょうか。
まず、「病気や怪我に対する備え」ですが、専業主婦であろうが働きに出ようが、基本的には違いがないといえます。基本的に、家事を中心に行う専業主婦が入院してしまうと、家事をする人がいなくなってしまいます。夫が家事をやるのであれば問題ありませんが、Bさんが洗っていた洗濯物をクリーニングに出す費用や外食代、お弁当代などに加え、家事代行の費用がかかってくるケースも考えられます。仕事をする主婦が入院をした場合でも同様のことが言えます。
また、「万一の場合の備え」については、家計に対してどれだけBさんの収入に依存しているかによって必要額は変わってきます。Bさんの収入に対する家計の依存度が高ければ、Bさんの収入分の死亡保障を上乗せして準備することが必要になります。さらに、Bさんが働きに出た場合は、Bさん自身が長期間働けなくなった場合の生活資金の準備も考えておく必要が出てきます。
妻が働きに出ると夫の保障額は増やす?減らす?
Bさんが仕事を再開した場合、夫に万が一のことがあったとしても、Bさんに収入がある分だけ夫の保障額は減らすことができると考えられるでしょう。
例えば、夫の収入が700万円で、Bさんが専業主婦であったとします。夫に万が一のことがあったときに、Bさんの生活費が夫の遺族厚生年金や預貯金だけでは足りない場合に、生活費を保険で準備していくことになります。しかし、Bさんが働きに出ている場合は、Bさんの収入を引くことができますので、夫の保障額は減らしてもよいと考えることができます。
働き方によって加入する保険種類や保障額は変えたほうが良い?
働くと一言で言っても、パート、アルバイト、正社員というように働き方がさまざまです。働き方によって加入する保険種類や保障額は変えたほうがよいのでしょうか。
結論からいうと、「病気や怪我に対する備え」は、働き方によって変える必要はないといえます。
一方、「万一の場合の備え」については、先ほど述べた理由から、アルバイト<パート<正社員の順に保障額を増やしていった方がよいといえます。どれだけ家計の依存度が高いかという観点で考えていけばよいでしょう。(提供: 保険見直しonline )
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