ライフネット生命保険 <7157> の創業者、出口治明会長(68)が6月の株主総会後に退任する。「顧客の大半が30代」でもあり、「若い世代を前面に立て、後陣から支える役割に回る」という出口氏は、退任後も創業者として、次世代の人材育成や企業認知度向上など広報活動に尽力するという。

「生保の異端児」ネット生保の市場規模に変化の兆しはあるか?

出口氏は日本生命を55歳で退職し、58歳になった2006年にライフネット生命の前身ネットライフ企画を設立。08年に生命保険業免許を取得して、初の独立系インターネット生命保険会社として市場開拓に努めた。当初は社長を務め、13年に社長職を共同創業者である岩瀬大輔氏に譲り、会長兼CEOに就任。岩瀬社長と代表取締役2人体制を敷いていた。

「生保の異端児」の異名を取った出口氏は、ネット生保を確立させた先駆者である。生命保険市場規模(保険料収入)は現在、40兆円を超えている。ライフネット生命のそれは2011年度の37億円に対して現在は90億円余り。約2倍以上の伸びだが、全体的な市場規模で比較すると1%にも及ばない。

ライフネット生命Webサイトを見ると、2012年の時点で、生命保険加入契約の加入チャネルのうち4.5%が既にインターネット経由である。消費者の今後の意向についての質問には、10.5%もの人がインターネットでの購入に前向きだった。

ネットライフ生命は最近、32歳と37歳の若い取締役が新たに誕生した。出口氏が期待する若い世代の発想と能力を活かすことができるのだろうか。(ZUU online 編集部)

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