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銘柄分析
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コンセッションの概念

「水ビジネス拡大」 投資チャンス到来か?

公共インフラの所有権を国や自治体、公営企業などに残したまま、その運営権を売却する手法のことを「コンセッション」と呼んでいるが、このところ「水ビジネス」の世界に、この「コンセッション」の概念が取り入れられ始めている。

一例として浜松市は2017年3月21日、約90兆円とも目される国内最大級のインフラである「下水道」に関し、水処理世界最大手の仏ヴェオリアなどの6社による企業連合に優先交渉権を与えたと発表した。水ビジネスの拡大によってチャンスが膨らむのは、どういった銘柄なのだろうか。

「コンセッション」に潜む危険性

これまでにも空港や道路などの分野では広く「コンセッション」が実施されてきたが、下水道に関しては浜松市が初めての例になる。同市は市内の下水処理量の5割を占める「西遠浄化センター」などの施設の運営権を、2018年度からの20年間にわたってヴェオリア、ジェーエフイーHD <5411> 、オリックス <8591> などの6社連合に25億円で売却する見通しで、正式契約は10月ごろとなる見込みだという。

ただ、「水道事業は公から民の流れにある」という考え方が一般的になりつつある一方で、実のところ1990年代、2000年代を通じてコンセッションが成功した例はない。また、パリやベルリン、ジャカルタなどの世界主要都市においても、公益性の高い水道の運営が思いのほか難しいことが顕在化しており、一旦は民営化した上下水道事業についての「再公営化」が進んでいるのが実情なのだ。

水ビジネス
(写真=PIXTA)

「水ビジネス」で注目すべき銘柄

こうした状況を踏まえた上で、「水ビジネス」に関連して注目しておくべき銘柄にはどのようなものがあるのだろうか。ここでは目を離すことができない7銘柄に絞って、その概要を掲げておくことにしよう。

クボタ <6326>

農業機械、鋳鉄管がともに国内トップで、建設機械やエンジンでも有名なクボタは、ろ過装置や集水装置などの浄水処理、撹拌機や汚泥掻き寄せ機、遠心脱水機などの下水処理等、幅広く水処理ビジネスを国内外に展開している。

ダイキアクシス <4245>

四国のホームセンター・ダイキから事業分割したダイキアクシスは、各種排水処理装置の設計・施工から飲料水の製造・販売に至るまで、幅広く水ビジネスを展開している。主力の環境機器、住宅機器のほか、植物系廃食用油を原料とするバイオディーゼル燃料の精製・販売や精製プラントの販売なども手掛けている。

日本ピラー工業 <6490>

液体の漏れを防ぐメカニカルシールの業界大手である日本ピラー工業は、洗浄装置に代表される水ビジネスや薬液の供給装置などを通じ、液晶や半導体などの最先端技術の分野でもその実力を示している。また、同社が手掛けている事業としては、フッ素樹脂応用製品のピラフロンなども注目されている。

ヒラノテクシード <6245>

電気・電子、高分子化学の高精度薄膜塗工で業界をリードしているヒラノテクシードの主力事業は、塗工・化工・各種熱処理機械だ。

同社は長年にわたる「熱と風の技術」と「塗布とライン制御の技術」をもとに、装置化技術の豊富な経験を活かした基礎技術の確立と独創的な技術開発を標榜。「水ビジネス」と深くかかわる、フィルム、シート、紙、金属箔など向けの塗工機械や、織布、ガラス繊維、炭素繊維、新素材、複合材、ガラス基板など向けの化工機械の開発に携わっている。

神鋼環境ソリューション <6299>

神戸製鋼所グループの環境装置メーカーである神鋼環境ソリューションは、長年にわたって培ってきた水処理技術を活かし、上下水道関連設備やゴミ処理設備、高効率の生物脱臭システム、撹拌機など、広範囲に及ぶ環境浄化設備を供給している。

ササクラ <6303>

ササクラは海水淡水化装置に関し、業界屈指の技術と実績を有するリーディングメーカーの地位を確立している。

蒸気を熱源に、真空の器に飽和温度よりも高い温度の液体を流入した時におこる「フラッシュ蒸発」の原理を応用した「多段フラッシュ型海水淡水化装置」をはじめ、高い熱効率で注目されている「レヒート型海水淡水化装置」、省エネルギータイプの「蒸気圧縮式海水淡水化装置(VVC)」など、各種の海水淡水化装置を事業展開している。

月島機械 <6332>

月島機械は上下水処理などの水環境事業、化学向けなどの産業プラント・機器を2本柱としている。浄水処理システムとしては、取水した原水から安全な水をつくるための除濁・浄化機器や設備、ソリューションシステムなどをご提案。

また排水処理としては、浄水から分離された排水を効率的に処理するための機器や施設・プロセスソリューションを提供している。(ZUU online 編集部)

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