今年初頭、ソニーとLGが相次いで3Dテレビの生産終了を発表した。鳴り物入りで登場した3Dテレビだったが、売る側の期待とは裏腹に10年もたたずに終了となったが、なぜこうなってしまったのだろうか。

わずか3年半前、「半数以上は3Dテレビになる」との予測が

ソニー,LG,3Dテレビ
(写真=PIXTA)

2013年10月のある調査会社の発表したレポートでは、全テレビの中での3Dテレビが占める割合が、2017年には58%になるとしていた。

調査機関によって若干の誤差はあるが、このレポートの前の年(2012年)には20%程度の出荷台数だった。特需の要因となりえたロンドン五輪が終わり(しかも3D放送されたものはほとんどなかった)、特段の材料が無いにも関わらず、出荷ベースで倍以上のポイントになるというのは、どこから考えても難しい予測だった。

事実、別の調査会社のレポートでは、実際の出荷ベースは2015年に16%、2016年には8%…となっており、過半数を超えるとされた2017年には生産終了…と、予想を大きく裏切った結果となった。

コンテンツが圧倒的に不足していた3Dテレビ