不動産市場に流通している区分所有マンションや1棟収益物件は、投資用だとしても、常に賃借人がいる状態で売り出されているわけではない。そこで、投資目的で不動産を購入する際に発生しうる、メリットとデメリットを比較する。

オーナーチェンジ物件のメリット・デメリット

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(写真=George Rudy/Shutterstock.com)

オーナーチェンジ物件とは、すでに入居者がいる物件のことである。主なメリットは、すぐに賃料が入ることである。また、少なくとも現在の入居者(賃借人)の賃料は確定しているので、購入する時点で、利回りの計算ができる。

デメリットとしては、入居者がいるため、室内の内覧が難しいことがあげられる。入居者の退去後にはじめて室内を確認したら劣化が激しく、想定外の修繕費がかさんでしまうということもありえる。修繕履歴が詳細に残っていれば、その中身を確認してほしい。

空室物件のメリット・デメリット

空室物件はオーナーチェンジ以外の物件で、一人も入居者がついていない物件を指す。

メリットは、まず入居者がいないので、内覧を行い、実物を確認したうえで購入ができることだ。

さらに、自由にリフォームできる点もメリットだ。経年劣化で傷んだ空室物件を安く購入し、大幅改修して人気物件にする戦略が考えられる。そこまでしなくても、壁紙の貼り替えや安全性の高い鍵に替えるなど、ちょっとした工夫で物件の魅力を向上させることができる。

デメリットは、入居者が決まるまで賃料が入らないことだ。賃貸需要や物件の特性を見極め、どうすれば空室が埋まるか考え、行動しなくてはならない。空室物件は自由度が高いぶん、買い主の経営手腕が問われるといえる。

購入当初から安定経営が期待できるオーナーチェンジ物件

投資スタイルは人それぞれなので、どちらが投資対象として優れているかは言い切れない。ただ、あえていえば、空室物件は自由度が高いぶんオーナーに求められることが多く、ハードルが高いかもしれない。

それぞれのメリット・デメリットを把握し、投資方針を考慮したうえで物件を探すことをおすすめする。(提供: みんなの投資online

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