企業が投資家に対して支払う「配当金」は、企業が事業活動により得た利益から支払われる。原則的には利益が出ていない企業は利益以上の配当金を払うことができない。

しかし利益が出ていない企業でも企業内にプールした資金や売却資産より配当を出すことがあり、これをタコ足配当と呼ぶ。タコ足配当を行っている企業は投資家から株を売られないために無理してでも、これまでの配当維持をする。しかし、本業が上手くいっていないのに身の丈以上の配当金を支払うのは本末転倒だと言えるだろう。

タコ足配当企業への投資を避けるための方法や投資先として筆者が注目している企業をいくつかご紹介しよう。

タコ足配当企業が魅力的に見えることもある

配当金,タコ足配当
(写真=PIXTA)

タコ足配当企業は一見すると利回りが高く魅力的に見えることがある。

どういうことかというと、企業に利益が出ていないため株価は売られてしまい下落トレンドを継続するも、配当金は下げないために投資利回りが高くなるのである。

簡単にいうと、株価1000円のときに1株配当を10円出していたとすると利回りは1%。その後、業績悪化に伴い株価が500円になった時に上記配当10円を継続したとすると利回りが2%と倍になるのだ。ちなみに最終利益が赤字になったとしてもいままでの配当を継続している企業もちらほら見られる。

このような企業は突然無配(配当を無くす)にしたり、株主優待をなくしたりするため、結果的に株価がさらに下落し損失を出してしまうこともある。

タコ足配当企業への投資を避けるためには