この記事を読んでいらっしゃる方はFXを実際にやっているか、やってはいないが興味はある方がほとんどでしょう。FXをするにはFX会社に口座を開設して発注することになるのですが、自分の注文がどのように処理されているか考えたことはありますが？実は、注文の処理方法は何通りかあり、その方法によって利用者にはそれぞれメリットやデメリットがあるのです。今回はその注文方法の1つ、NDDについてお話しします。
NDDとは
NDDとは、Non Dealing Desk、「ディーリングデスクがない」という日本語訳があてられます。現在日本では、DD（Dealing Deal）と呼ばれる方法が主流です。DDとは、投資家がFX会社に発注した注文をFX会社内のディーラーが処理する方法です。NDDではこのディーラーが存在しません。投資家がFX会社に発注した注文はそのままインターバンク市場（銀行間で短期資金や外貨をやりとりする市場）に流されます。次章以降、この方法を採用することによるメリット・デメリットを解説します。
NDDのメリットとは
NDDを採用することのメリットは、取引の透明性が確保されることです。DDはFX会社内で注文が処理されるため、しばしば「FX会社が意図的にレートを操作して利ざやを稼いでいる」という懸念がささやかれます。もちろん、これを実際にやっているという確証はありませんし、それを頻繁に行う業者があれば、ネット社会である現在ではあっという間に悪評が広がります。とは言え、仕組み上は可能であるということで不安に思う方も多いようです。NDDでは仕組み上、レートを操作するということはあり得ませんので、この点はNDDに利があるでしょう。
また、最近DDを採用するFX会社の中には、高頻度で取引をする行為、いわゆるスキャルピングを制限するため、一日の取引量に上限を決めるところも出てきました。サーバーへの過度な負荷により他の注文の執行に影響が出るというのが主な理由のようです。また、日本人が最も多く取引をする通貨ペアであるドル円は、各社が競ってスプレッドを狭くしています。そのため、取引量が増えても利幅が少ないため、サーバーへの負担と合わせて考えると、FX会社にとっては増えすぎるのも好ましくないようです。一方NDDでは、注文を執行するのはFX会社ではないので、そのような心配はありません。スキャルピング歓迎を謳っているNDD採用業者も多くあります。
NDDのデメリットとは
これは必ずしもデメリットになり得ない点ではありますが、NDDはスプレッドが固定ではないということが挙げられます。スプレッドとは買う場合と売る場合の差額で、この差がFX会社の利益となります。NDDでは複数の価格提供先から最も条件の良いものを投資家に提示しますので、スプレッドは常時変動するのです。ですので、取引する際には常にスプレッドを確認しないと、思わぬところで約定してしまうことがあります。その代わりというのも変ですが、最近では「マイナススプレッド」なるものが登場しています。これは、買い注文よりも売り注文のほうが高い価格が提示されるというものです。瞬間的に買い注文と売り注文を約定させることが出来れば、それだけで利益が出てしまう仕組みなのです。もちろんそれは難しいことですが、単純にコスト面で考えてもかなり魅力的でしょう。
他にデメリットというと、最低取引単位が大きい会社もあるということです。DDでは通常1万通貨単位で、更に少ないところでは1000通貨単位、さらに1通貨単位から取引可能な会社もあります。それに対してNDDでは、最低取引単位が大きめに設定されている会社も多くあります。先ほどのマイナススプレッドを提示する会社では5万通貨単位以上に設定されています。契約する際には最低取引単位を確認し、自分の取引スタイルに合った会社を選ぶようにしましょう。
透明性の高い取引ならNDD
ここまでNDDのメリット・デメリットを解説してきました。こうして見ると、一定以上の規模で取引をする方にはNDD以外考えられないようにも思えます。それでもDDが多くの投資家を引きつけるのは、FX会社の努力によりごく狭いスプレッドが維持されていることと、キャシュバックやプレゼントなど独自のキャンペーンで魅力的なサービスを提供していることがあるでしょう。何を基準にしてFX会社を選ぶかはそれぞれの観点があろうかと思いますが、透明性の高さやマイナススプレッドなどは、今後NDDの大きな武器になっていくように思います。
おすすめFX会社総合ランキング
１位：
ワイジェイFX（YJFX!）
２位：
DMM FX
３位：
GMOクリック証券
さらに詳しくはこちら>>
おすすめFX会社の徹底比較！ vol.1
