全国の20~59歳ビジネスパーソンが全問回答した1000人の「マネ活」の実態調査がまとまり、お金を増やすマネ活をしている人が40%に達しないことが分かった。その中でも「投資」は26%、「副業」は12%にとどまった。一方、貯金している人は月平均4万6881円だった。働き盛りの30代の貯金額は平均4万8031円だった。

スパークス・アセット・マネジメント社が5月23~24日に行った調査で、ビジネスパーソンの「マネ活実態」のほか「お金の不安」「貯蓄から資産形成を阻む・後押しするもの」について詳しく聞いている。これはサンプル調査であることから、実態をすべて反映したものではない。

積極的投資少なく、副業も「小遣い稼ぎ」

投資,副業
(写真=PIXTA)

「マネ活」は、お金の不安を解消するための取り組みと定義して、その実態を調べた。現在行っているマネ活は、「生活費の節約」が63.0%、「保険加入」61.3%、「定期預金」52.1%だった。より積極的なマネ活に属する「投資」は26.2%、「スキルアップ・収入アップのための自己投資」が17.1%、「副業」が12.2%だった。積極的にお金を増やすマネ活の内、1つ以上行っている割合は37.7%、ほぼ3人に1人という結果である。

男女別に見ると、積極的マネ活に対して女性は男性よりやや保守的、男性の方がやや積極的という結果になった。「生活費の節約」(男性59.8%、女性66.2%)「定期預金」(男性49.8%、女性54.4%に対して、「投資」(男性32.8%、女性19.6%)「自己投資」(男性19.2%、女性15.0%)「副業」(男性13.2%、女性11.2%)だった。

投資をしている人(262人)に投資資金額を聞いたところ、「100-300万円未満」が25.2%と一番集中し、「10万円未満」17.2%、「10-50万円未満」10.3%と、比較的少額の投資が目立った。一方、「5000万-1億円未満」が3.1%(ほぼ3人)、「1億円以上」1.9%(ほぼ2人)がという高額所得者もいた。高額投資に引きずられて、投資資金の平均額は858万円と高めだった。

副業している人(122人)の収入を聞いたところ、「1万円以下」が32%、「1-3万円以下」が25.4%と半数を超え、副収入が低めであることが分かった。「10万円以上」は11.4%で、副業の収入平均額は3万4698円と、世間で言う「お小遣い稼ぎ」という涙ぐましい実態が浮き彫りされた。

人気投資先は日本株式、投資信託、FXも

ビジネスパーソンに人気の投資先を聞いてみよう。投資経験者(329人)は「日本株式」(73.3%)が一番で、次いで「投資信託(REIT以外)」(42.9%)、「外貨(FXなど)」(23.4%)、「日本公社債(国債・地方債。社債など)」(20.7%)など。経験者と投資を始めたいと思っている人(合計482人)は、今後の投資先として、「日本株式」(63.9%)に次いで「投資信託」(27.0%)「外国株式」(19.7%)と、外国株式がかなり注目されていることが分かった。

経験者と副業したい人を合わせ447人に副業についても聞いたところ、人気の副業1位は「データ入力・集計」(35.5%)、次いで「ダブルワーク」(33.6%)、「アフィリエイト」(13.9%)、「転売・せどり(オークション・フリマなど)」11.6%、「ライター」11.4%の順だった。(フリージャーナリスト、元大手通信社記者、長瀬雄壱)