九州では依然として大変なことになっていますが、東京では梅雨が明けたかのような天気なっています。ただ、株式市場は米国株なども暗雲が垂れ込めているという感じで、調整感が高まっています。米国の雇用統計も芳しくなく、金利上昇傾向が続く中で円安も進まないとなると日本株も調整が進むということになりそうです。

今のところ何とか25日移動平均線や基準線にサポートされた格好ですが、本日軟調ということになるとこれらを割り込み、遅行線も日々線を割り込んで下値を試す動きになってきそうです。加えて、東芝に替わる日経平均採用銘柄が値嵩株ということになればさらに下押し要因となり、大きな調整という可能性もありそうです。

週末ということに加え、米国株が大きく下落したこともあって本日の日本市場も売り先行となりそうです。日銀や年金も買いも期待されるものの、先週末と同様に週末の手仕舞い売りも嵩んでくれば、日銀だけでは買い支えられずに指数も大きく下落するとい可能性もありそうです。為替が落ち着いているのですが、逆に米国金利が上昇するなかで円安となっていないのですから、日本も金利上昇などが懸念されるということになりそうです。出遅れ感が強い銘柄やディフェンシブ銘柄は底堅さも見られそうです。

2万円を割り込んだことで今度は「2万円を超えれば売り」という雰囲気になりそうです。下値のめどとすれば19,700円~800円水準や19,500円~600円水準というところが見えてきます。2万円をあっさりと回復するかどうかが注目ですが上値は重いと思われます。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

米国利上げ、欧州金融緩和縮小懸念などが取りざたされてきた感じです。米国での利上げで雇用情勢が芳しくない状況であれば、米国でさらに保護主義的な動きになる可能性もあり、ドル高を嫌気する動きが出てきそうです。そうなると対円でも口先介入なども懸念され、日本でも金利が上昇となりそうです。そうなれば景気回復がまだまだという状況で金利が上がるということになると企業業績などへの影響も取りざたされるのだと思います。

東芝 <6502> の替わりに日経平均に採用される銘柄の株価が高ければ高いほど影響があると言ってきましたが、その前に米国利上げの影響が出始めている感じです。米国では自動車ローンの焦げ付きを懸念する動きも出てきそうで、明らかにこれまでの相場と変わって来ているのではないかと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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