高齢者の生活を手助けする向けコンパニオン・ロボットを開発するイスラエルのインスティチューション・ロボティクスが、トヨタ・リサーチ・インスティテュートなどから1400万ドル(約15億7500万円)の資金調達 に成功した。CNNが報じている。
同社が開発しているElliQはテーブルなどに置ける小型のコミュニケーション・ツールで、メッセージの送受信から病院などの予約日時のお知らせ、散歩の提案、果てはカードゲームの相手までしてくれる。
家族が世話してくれる「ちょっとしたこと」をこなすElliQ
Pew研究所の調査によると、米国の総人口4600万人の15%を65歳以上の高齢者が占めており、2050年までに22%に達すると予測されている。
ロボットが少子高齢化の解決の糸口になる可能性については以前から議論されていたものの、これまでは介護ロボなどケアする側の負担軽減に重点を置いた発想が中心だった。しかし高齢化=ケアが必要という視点では高齢化問題は解決されるどころか、ますます深刻化するして行くだろう。
発想を転換し、活動的な老後を支援するというコンセプトのもと、ElliQ のようなロボットの開発が始まった。
家族が世話してくれる「ちょっとしたこと」を、ElliQがテキパキとこなしてくれるのだ。世話する側の負担を軽減するだけではなく、高齢者に活動的な生活を促す意図がある。
あえて人型ロボットではなくタブレット状のデザインを選んだ理由を、Nabsのドー・スクラ—CEOは「ロボットが人間を追い回すというイメージがしっくりこなかった」と説明。冷蔵庫や洗濯機が人間の姿をしていない点を挙げ、「人型である必要はない」との結論に至ったそうだ。