中古マンションの最大のメリットが価格の安さにあるのは、誰もが認めるところだろう。不動産経済研究所によると、首都圏の2016年の新築マンションが平均価格5490万円に対して、東日本不動産流通機構による16年の首都圏中古マンションの成約価格の平均は3049万円。中古マンションのほうが2441万円、4割以上安く、新築の55.5%の値段で手に入る計算だ。

首都圏では新築価格が高くなり過ぎていることもあって、こんなに違いが大きくなっているが、近畿圏など、他の都市圏でも中古マンション価格は新築価格に比べて3割から4割程度安くなっている。

住宅ローンの負担額の差 首都圏の新築 VS 中古マンション

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(写真=PIXTA)

上述したマンションの平均価格を元に負担額を見ていこう。仮に約500万円の頭金があるとして、首都圏で新築マンションを1割の頭金で買うとすると、住宅ローンの借入額は5000万円ほどになる。それに対して、中古マンションの場合には500万円の頭金があれば、借入額が2500万円ほどですむ。

金利1%、35年の元利均等・ボーナス返済なしで毎月返済額を計算すると、新築の5000万円の借入額では14万1142円。それに対して、中古の2500万円の借入額であれば毎月7万0571円、新築の半分の負担ですむ。年収に占める年間の返済額の割合を示す返済負担率は、年収500万円だと新築は33.9%に対して、中古は16.9%ですむ。年収700万円なら、新築は24.2%で、中古は12.1%。中古マンションにすれば、格段にゆとりある生活を送れるはずだ。

中古マンション価格 「築10年以内と、築20年以上」で大きな差