消費者金融の借入希望者の28%が年収の半分以上、10%が年収以上の借り入れを希望していることが、金融情報サイト、マネー・スーパー・マーケットの調査で分かった。

調査の対象となった英国の300万人の消費者の平均借入希望額は年々増えており、2015年から3.5%増(8958ポンド/約130万)の増加が見られる。

英国では無担保消費者金融が2008年以来初めて2000億ポンド(約29.1兆円)を超えたことが、イングランド中央銀行(BoE)の調査 から判明しており、クレカやオートローン、モーゲージ担保債券の格付けをムーディーズに下げられている。

1割が年間所得の131%相当を借入希望

ガーディアン紙によると、この調査では消費者金融企業3社の2015年1月から2017年3月にかけての、消費者からの問い合わせデータを分析した。

借入の目的は車の購入(38%)が最も多く、次いで借り換え(24%)、家の改装(20%)、ホリデー(3%)、結婚式(3%弱)など、所謂「贅沢品・趣向品」への浪費が目立つ。借入額では車は6.6%、結婚式は8.4%の急増率だ。

年間所得以上の借入を希望している層の平均所得は1万6360ポンド(約237万円)だが、平均131%相当の金額を借りようとしている。「年間所得プラス5058ポンド(約73万円)に高金利が加わることになる」という恐ろしい事実を、それほど深刻にとら捉えていない印象を受ける。

過去1年という短期間に焦点を当てても、世帯収入は平均1.5%しか上昇していないのに対し、オートローンやクレカ、個人ローンの未払い残高は10%も増えている。

労働組合の警告を軽く受け流していたBoE